「そもそもを考える力」を養う
謎のアイデア集団をスタートして数ヶ月。
たくさんのたまごプランナーたちのアイデアと接する中で共通した弱点があることに気づいた。それは…
そもそもを考える力
私は野良で育ってきたプランナーなので、アイデアの発想のところを伝えてきた。しかし、みんなとアイデアセッションする中で「そもそも力」的なものが弱いことに気づく。
アイデアは芽だ。土からちょこっと出た芽。これを出し合っている。
強いアイデアとは、しっかり根をはった芽を指す。根拠を孕んでいる。
弱いアイデアとは、根が弱い。なぜ?と問われると萎れてしまう。
この例えでわかるように、プランナーがやるべきは、土壌や気候を把握するこが超大切である。これが私の考える「そもそもを考える力」だったりする。
例えば、ある土地で「大根を栽培したい」という相談がある。
わかりましたと植えていく。収穫する。納品する。場合によってはうまく育たないので作業が無駄になる。オーナーも投資が無駄になる。
これはプランナーのいない世界。
「大根を栽培したい」という相談に「確実に収穫できる作物だから?」「本当に欲しいのは栄養?」「もっと農業を理解してもらいたいから?」などなど質問を浴びせる。まぁ、いろんな返答があるだろうが、集まった情報をかき集めて推測する。農作業から消費者を巻き込んだ農作ができれば、購買に大きな追い風になる+自分が作ったものは美味しいと感じるから自然と口コミが広まる可能性がある。これがプランナーのいる世界。
「大根を育てて売るのではなく、土地とタネを市民に提供し、
参加者たちと八百屋を作りましょう」
つくるものが「だいこん」から「八百屋」に変わっている。
参加型の農業体験に収穫した一部は自分のものとなり、余ったものは八百屋にでる。その売り上げの数パーセントはオーナーに入り、貸し農地とタネは有料にすると始まりと終わりで一定の収入が見込める。
同時に参加する側は、いつもスーパーで同じ形で売られていた野菜を買っていたが格安で多く野菜を手に入れれる。うまくいけば残った野菜もお小遣いに変わる。何より自分が農業をして作った野菜はうまい。子供がいれば良い学習になる。なんて御託が並べれる。
プランナーの存在意義とはアイデアを出せることではなく「コトの本質を捕まえる」ことにある。お題に対して、そこからアイデアを考えていると、前述した根が張っていないアイデアになる。
ここで起きているのは、「課題/お題」が100%正しいと信じていることだ。
プランナーは全ての前提を疑う職業でもある。本質と言われていたものを剥がした先の真実をつかむ必要がある。その真実は実はいたってシンプルだったりする。
謎のアイデア集団では、一定の試合数を終えて、次のステップのレクチャーに入る。まさにこの「そもそもを考える力」のセッションを考えている。
プランナーに限らず、どの仕事でも必要なスキルだと思っている。
ここで簡単な素振りとなる練習方法を伝えて今日の日記は終わろうと思う。
方法はシンプルだ。今日、手に取ったもの、目にしたものを考察する。
なぜその形状か、なぜその言葉か、なぜ作ったのか、なぜ人気なのか。
なぜで攻めまくる。それだけで土壌や気候を考えることに繋がっていく。
スマホをのぞいてる時間があれば、くるっと世界を見渡して、あなたの気になるものに「なぜをぶつける」だけで、あなたのそもそもを考える力は養われていきます。
休日、部屋のリビングでとかでやってみよう。
お気に入りの本でもオブジェでも電子機器でも。
なぜこれを選んだ?なぜこのデザイン?なぜこの機能?
いただいたお金は子どもに本でも買おうかと思ってます。