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変わりゆくルーティン、変わらずそこにあってほしいオアシス

ここのところずっと家にいる。
今の会社は元から残業が少なく帰りも早かったけれど、今月からリモートワークが開始され通勤がなくなり、自由な時間が増えた。
都からの外出自粛要請に従って深夜まで飲み歩くこともやめたら、睡眠が長くとれるようになった。

始業時間ぎりぎりに起き、上司に業務開始報告をして、眠い目をこすりながらノートPCを立ち上げる。
惣菜パンをかじりながらインスタントコーヒーを啜り、こうやって朝食をとるのはいつぶりだろう、とぼんやり思う。
低血圧のわたしは早起きが苦手で、朝は食欲もわかないので、基本的に昼と夜しか食べない。
でもリモートワークならどのタイミングで食事をとろうが、なにを食べようが自由だし、眠気覚ましのコーヒーを飲むついでになにかお腹に入れようという気になる。

お気に入りのレコードをかけて、上半身をリズムに合わせて揺らしながら仕事をするのは気分がいい。
今日手にとった山下達郎やBarry White、Whispersのアルバムはどれも池袋のココナッツディスクで見つけた。
母校のすぐ近くにある店だけれど、当時はターンテーブルを持っていなかったので、通うようになったのは大学を卒業して2年ほど経ってからだった。

レコードのある生活はいい。
針が止まるたびA面からB面にひっくり返したり、次はなにをかけようかとゆっくりジャケットを選んだりできるのは、心にゆとりがある証拠だ。逆をいえば、時間と気持ちに余裕がないとレコードを聴く気にならない。
普段はもっぱらサブスクリプションサービスを利用していて、曲のスキップもシャッフルもプレイリストづくりも自由自在だけれど、このアナログ独特の柔らかい音を聴くと、とても温かい気持ちになる。

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