見出し画像

【温泉】長門湯本温泉「恩湯」(山口県長門市)

今日ご紹介する温泉は、山口県長門市にある長門湯本温泉の公共入浴施設である恩湯おんとう

公式サイトには、以下の記述がある。

山口県最古、およそ600年の歴史を持つといわれる長門湯本温泉の立ち寄り湯「恩湯(おんとう)」。施設の老朽化や利用客の減少により、2017年5月に公設公営での営業を終了した伝統ある温泉施設が、地域の若手たちによって再建され、2020年3月にリニューアルオープンしました。

老朽化して営業終了した温泉施設を、地域の若手がリニューアルオープンさせたという。何ともありがたい、素晴らしい取り組みだ。

温泉街を見下ろす丘の上に、広く整備された駐車場がある。

どこか懐かしい温泉街の眺め。

坂を下っていくと、川沿いの温泉街が。

古き良き温泉街の佇まい。

その一角に、大きなガラス窓を使った、明るくモダンな平屋の建物がある。こちらが目的地の公衆浴場、恩湯おんとうだ。

入り口には、シンプルで白いのれんが掛かっている。都心の小洒落た割烹のようなスタイリッシュさだ。

館内は、老若男女問わず、とても多くのお客さんでにぎわっていた。

浴場に入って、溜息が漏れた。

公式サイトより
公式サイトより

コンクリート打ちっぱなしの壁に、ごくシンプルな浴槽。しかしその先には、古いむきだしの岩場が、神々しく祀られていた。岩場からは、源泉が自然湧出しているようだ。

お湯は、夏場には最高のぬる湯。無色透明で、ゆで卵臭がする。なめてみると、やはりゆで卵味。トロトロとした滑らかな肌触りが、とても心地よい。永遠に浸かっていられそうな極上のお湯だ。

ただ、残念ながら、あまり広さがないうえ、お客さんがひっきりなしに訪れていたため、長湯をすることはできなかった。次はもう少し空いているときに訪問して、ゆっくりと浸かってみたい。

こちらが、温泉分析書。泉質は、アルカリ性単純温泉。源泉温度は39度。Ph値は9を超えている。

純温泉協会からも、純温泉との認定を受けている。加水・循環ろ過・消毒なしのかけ流しだ。気温の低い季節には加温するようだが、私が訪れた日は無加温であり、純粋な源泉かけ流しのお湯を楽しめた。

ところで、こちらの「恩湯」は、リニューアル以前は、とてもレトロで鄙びた雰囲気だったようだ。「別府温泉博物館」さんのサイトに写真があった。

「別府温泉地球博物館」さんのサイトよりお借りしました

そんな古い湯屋が、若手の努力によるリニューアルで、このような現代的な施設に生まれ変わったのだ。

なお、公式サイトによると、こちらの施設のデザインは、香川県の仏生山温泉の建築で知られる岡昇平氏によるものだそうだ。仏生山温泉については以前記事にしたが、とてもスタイリッシュで素敵な施設だった。

レトロな施設がモダンな施設に生まれ変わることについては、若干の寂しさを覚えなくもない。しかし、古くから大事に守られてきた源泉を生かすために、新しい技術や若者たちのセンスを結集し、新しいスタイルの施設が生み出されるというのは、本当に素晴らしいことだと思う。

いいお湯でした。お世話になりました!

こちらの施設の公式サイトはこちら。

私の他の温泉系の記事へは、以下のリンク集からどうぞ!

この記事が参加している募集

サポートをいただきましたら、他のnoterさんへのサポートの原資にしたいと思います。