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喪黒福造に学ぶマーケティング【漫画で学ぶ仕事術】

ぼくのnoteのコンセプトは「遊びながら稼ぐ」です。
だから、遊びの中からビジネスに活かせる要素を抽出しました。
ぜひ楽しく学んでください。

テーマは、ビジネスマンなら誰もが知るべき、「PASONAの法則」についてなのですが、ただ「PASONAの法則」を紹介するだけだと面白くないので、漫画のコマを引用しながら楽しく定着できるように書きました。では、本編!











あなたは、喪黒福造を知っているだろうか。
『笑ゥせぇるすまん』という漫画に登場するセールスマンだ。

『笑ゥせぇるすまん』を読んだことがないという人は、『ワンピース』をみたことがない人と同じくらい損しているので、絶対に読むことをおすすめする。

この漫画は面白いだけでなく、勉強にもなる。
現代社会を生きるためにあまりにも重要なスキルであるマーケティングを学べるのだ。そのため、このnote記事は、面白い漫画を紹介すると同時に、マーケティングも学べてしまうというとってもお得な内容になっている。


『笑ゥせぇるすまん』のあらすじ

まず、喪黒福造をよく知らない人のために、大雑把なあらすじを紹介する。
知ってる人は、次の章まで飛ばして読んでもらいたい。

『笑ゥせぇるすまん』は、藤子不二雄Ⓐによって作られた日本の漫画作品です。この作品は、主に1980年代から1990年代にかけて『ビッグコミックスピリッツ』などの雑誌で連載されました。後にテレビアニメ化もされています。

この漫画の主人公は、喪黒福造(もぐろふくぞう)という謎のセールスマンです。喪黒は普段は温厚な表情をしていますが、彼が訪れるのは心に隙間や不満を抱えた人々です。喪黒はそれぞれのクライアントに対して、「心のスキマを埋める」ための特別な「商品」や「サービス」を提供します。しかし、これらのサービスは常に皮肉が効いており、クライアントがその欲望に溺れると、最終的には不幸や破滅を招くことになります。

各エピソードでは、人間の弱さや欲望、社会の矛盾などを浮き彫りにし、喪黒の提供する奇妙なサービスを通じて、人々が自分自身の行動や欲望を再考する機会を与えられます。しかし、多くの場合、物語はクライアントが彼らの欲望に負け、最終的には皮肉な結末を迎えることで終わります。

『笑ゥせぇるすまん』は、そのダークで風刺的なユーモアと、人間の心理を深く掘り下げた物語で、多くの読者から支持を受けました。社会批評的な要素も含みつつ、人々が抱える心の隙間に光を当てることで、読者に深い印象を与える作品です。

Chat-GPT

「PASONAの法則」とは

セールスやコピーライティングの世界では、耳にタコができるくらい耳にするこの「PASONAの法則」。
これは、わかりやすく言い換えると、人に何かを売るときに売れやすいメッセージの順番のことだ。
これは、ストーリーを想像しながら読んでもらうのが一番理解しやすいと思うので、以下の文章を実際に読んでシーンを想像しながら読んでもらいたい。

あるスマートフォンアクセサリーの販売員がいる。
彼は最新のスマートフォンケースを販売しようとしているが、ただ単に「これが最新のスマートフォンケースです、買いませんか?」と聞くだけでは、顧客は興味を持ちにくいことを知っていた。そこで、彼はPASONAの法則を利用することにした。

「Problem」、つまり問題を提示する。
彼は顧客に、「スマートフォンを落として画面を割った経験はありますか?修理費用はかなり高いですよね」と尋ねる。
これで顧客は自身の経験や不安を思い出し、問題を自分事として認識することになる。

「Affinity」、親近感を示す。
「私も同じ経験をしたことがあります。その時のショックと言ったら…」と共感を示し、顧客との距離を縮める。

※「A」をAgitation(煽り)とする別バージョンもあります。

「私も同じ経験もありますが、スマホの画面って割れると保険に入ってても3,000円とか取られちゃいますし、イヤですよね」

「Solution」、解決策を提示する。
「ですが、このスマートフォンケースがあれば、そういった心配は軽減されます。衝撃吸収技術が画面を保護し…」と具体的な解決策を紹介。

「Offer」、提案を行う。
「今だけ、特別価格で提供しています。さらに、ガラスフィルムもセットで…」と、顧客に対して具体的なオファーをします。

「Narrowing Down」、絞り込みを行い、「このオファーは今週末までの限定です」と期間限定性を強調する。

「Action」、行動を促す。
「是非、この機会にお試しいただき、大切なスマートフォンを保護してください」と顧客に具体的な行動を促します。

このように、「PASONAの法則」は、具体的に消費者の問題や悩み(Problem)を提起し、その問題に対して親近感(Affinity)を示し、解決策(Solution)を提示する。次に、その解決策を用いることでどのような利益があるか(Offer)を明確にし、さらにそのオファーが限定的であること(Narrowing Down)を強調し、最終的に消費者に行動(Action)を促す。

喪黒福造は「PASONAの法則」をどう使ったか

ここでは、実際の漫画をご覧いただきたい。
この方法なら著作権も問題もクリアできるらしいから怒らないでください。

シーンは、なんでもない昭和の通勤風景です。
サラリーマンの壮年男性が、駅の売店で週刊誌を買っています。

その姿を背後から見つめる喪黒福造。
シーンは流れます。
サラリーマンの男性は、会社で仕事を終えてその帰り道。
ここでも男性は、今朝買った雑誌を読んでいます。
そして、内容が明らかになります。
なんだか、エッチな妄想が書かれたページに目を留めています。
それを見つめる喪黒福造。

※関係ないけど、この男性がつまらなさそうに雑誌を読んでいるのめちゃめちゃリアルw

あきらかにバツが悪そうにして、エッチなページから「首相退陣への決意」と題した政治欄っぽいページをめくってごまかします。
このあたりの心理描写は、本当に見事としか言えません。

ある日、喪黒福造は男にクロージングをしかけます。
あきらかに困っている男性。
それでもあきらめない姿勢は営業職の方は、見習うべきでしょう。

※関係ないけど、幻冬舎の見城徹は、若手の編集者の時、記憶力に自信があったので、石原慎太郎を口説き落とすのに、「太陽の季節」という作品の暗唱をしながら、ついて回ったというエピソードがあります。小説を暗記するってやばくないですか?笑


すると、喪黒福造は、暴挙に出ます。

・カバンをひったくって逃走
・名前を呼び当てる
・「あなたについて調べさせてもらったのです」

そして、核心に迫ります。
「あなたにおすすめするのはアヴァンチュールです」
このキラーフレーズは、興味を引きますよね。

「あなたがいま、一番必要としているものです!」と潜在的な欲望をピタリと言い当てます。
おなじみの「ドーン!」と人差し指を突き出して、その人のインサイトを引き出します。

「インサイト」とは、消費者の深層心理や無意識下の欲求、購買行動の動機など、表面上では捉えにくい深い洞察を指します。これは消費者自身も気づいていない、または言葉にできない欲求や動機であり、マーケティング戦略や製品開発において非常に重要な役割を果たします​​​​​​。

たとえば、シニア層が健康志向であるという表面的な理解を超え、彼らが実際には「おいしいものであれば健康志向でもカップヌードルを食べる」という深い洞察を得ることができれば、ターゲット層に対する製品のマーケティング戦略を根本から見直すことが可能になります。フォルクスワーゲンが1959年にアメリカで「Think small.」というキャンペーンを展開した例は、大型車が主流だった時代に小型車のニッチ市場を見出し、消費者の隠れたニーズに応えることで大成功を収めた典型的なインサイト活用の事例です。

ChatGPT


このコマは、譲歩構文(たしかに〜しかし/なるほど〜しかし)を用いて、男の欲望を明らかにしていきます。
このように喪黒福造は、人の潜在的な欲望を見透かして、買わせる名うてのマーケターなのです。
※酔いが回り始めているのと、喪黒福造の話術に潜在的に惹き込まれてることをコマが回転するという手法で表現しています。ここすごいですよね。

しかし、このように真っ向から本当のことを言われて、受け止められる人間はいません。案の定、男は怒って帰ってしまいます。

ここでは、PASONAの法則の中のアジテーションを使っています。
「人間のつもりつもった欲求不満は意外なところで爆発するものです」
この言葉が妙にひっかっていたのでしょうか。
家について、ひとりになるとこの表情です。

この人ぜったい喪黒福造のことを思い出してる顔ですよね。これはぜったい買う顔してますよね。喪黒福造の手にかかれば人を落とすなんてお手の物。
この続きは実際の漫画を読んで欲しいのですが、ここで、「PASONAの法則」の話に戻りましょう。

喪黒福造は、アバンチュールという売り物をどうやって男に売りつけたのか。漫画のセリフで戻りましょう。

Problem

Agitation

Solution/Offer/Narrowing Down

このコマだけで、さりげなく全部の要素が包含されています。
「いまのうち」と限定的なニュアンスで追い打ちをかけます。
「こうしておすすめしているのです」と提案をします。

まとめ

「PASONAの法則」は理解できましたか?
パラパラと『笑ゥせぇるすまん』を読んでいたら、あれ?これ「PASONAの法則」じゃね?という思ったので、こうして記事にしてみました。
noteで有料記事を書く時なんかにも応用が利きますよ。
ぜひ、あなたも「PASONAの法則」を試してみてね。

もし「PASONAの法則」をもっと本格的に学んで実力をつけたい!と思った人は以下の本を読んでみることをおすすめします!


さいごに

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今後も面白い発信を考えています。

【次回】


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