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実話怪談「突然隣りの部屋が事故物件になってしまった話」

30年くらい前の話です。
当時OLをしていたG子さんは
両親と兄弟と一緒に郊外の
マンションに住んでいました。

隣近所との関係も悪くなく
落ち着いた地域で
安心して生活していました。

ただ、隣の一人暮らしの男性とは
ほとんど顔を合わせることが
ありませんでした。

そんな日常が続いていたある日、
G子さんの弟が旅行に出かけました。
その時のフィルムが
カメラの中に2、3枚余っていました。

その余ったフィルムで
弟はベランダの窓から
庭の満開の桃の花を撮りました。

出来上がった写真を見て
G子さんも家族もぞっとしました。
桃の花の写真に異変があったのです。

木に被って人の顔のようなものが
たくさん浮かんでいるのが
見えます。

気味が悪いので、
近くのお寺でお焚き上げを
してもらうことにしました。

写真を見ると住職は深刻な顔になり
「うーん。怒っていますね…」
とおっしゃったそうです。

写真はお焚き上げしてもらいました。
しかしながら、
これは始まりに過ぎなかったのです。

画像はイメージです。


それからしばらくした
ある日のこと
私がG子さんに会う3日くらい
前のことでした。

G子さんが仕事から帰ってくると
マンションの前にパトカーや救急車が
停まっていました。

マンション入り口に
立ち入り禁止テープが張られ、
警察が帰るまで帰宅できませんでした。

ようやく警察が引き上げ,
自宅の階に行くと

隣の部屋がブルーシートで
塞がれているのが見えました。

G子さん家族もほとんど顔を
合わせることがなかった隣人。
家賃滞納がきっかけで
見つかったということでした。

なんと、知らぬ間に隣の部屋が
事故物件になっていたのです。

隣人の死は
弟が撮った写真に写った
たくさんの顔と
関係があるのでしょうか?

あの写真を見た住職の
「怒っている」という言葉は
なんだったのでしょう?

怖くてたまりません。
眠れません。
家から離れていても
仕事中でも家のことを思い出し
暗い気分になります。
ストレス半端ない。

G子さんは自宅にいるのが
怖くなってしまい
すぐメールで相談できる
スピリチュアルに詳しい人として
クリスタルヒーラーの先生を
頼ったのです。

先生は自分は霊能者ではないので
他の専門家に頼むよう言いましたが、
それまでの応急処置として
クリスタルを使った結界を張ることを
アドバイスしてくれたそうです。

しかし、
結界に使ったクリスタルは
すぐ黒い汚れが付着するので
一日に何回か洗わなければならず

清めの日本酒は
数時間で黒カビが湧いてしまうので
数回取り替えるとのことでした。

外出して通り魔に遭うのは
理不尽な被害です。

でも集合住宅だと
突然隣が事故物件になることもある。
通り魔並みに理不尽で
霊障だけでなく恐ろしい話です。

G子さんは1日も早く引っ越したいと
おっしゃっていました。

その後、私はG子さんにお会いすることは
二度とありませんでした。








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