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NCT DREAMというブランド

もう先月の話になるけど、NCT DREAMのTHE DREAM SHOW3 東京ドーム公演に入れたのでそのときに感じたことを記録として残しておく。


NCT DREAMのセットアップ


NCT DREAMといえば、いくつかの章で構成された典型的な成長型アイドルのフォーマットだと思っていて、(他で近いなと感じるのはSEVENTEENや最近で言うとTWSやNCT WISHような)
最初のデビュー時点で年齢が過度に幼いわけではないのにあえて幼いビジュアルディレクション(イメージやスタイリング)をすることでセットアップをフレッシュな幼い少年に設定する。

平均年齢15.6歳で大体中学~高校生だけど、これはもう園児スタイリング

NCT DREAMに関しては、本人たちもデビュー当時を振り返って「自分達はあれほどまでに幼かったのか?」という話をしているから特にそれが分かりやすくビジュアライズされていた。特に当時はEXOやバンタンなど成熟したセクシーで魅惑的なグループが多発していた中で上手くポジショニングされていたように感じる。(実際に最年少グルだったし!)

あえてビジュアルで少年のような純粋で若々しいイメージを創り出しながら、パフォーマンスした時の実力でギャップ/差を見せたのもマーケティングとして面白かった。(最近では割とテンプレのような、NewJeansとかもそう)

幅のある楽曲とこなせてしまう彼らのスキル

そんな中でNCT DREAMは成長型アイドルとして、今となってはデビュー8-9年目でベテランドルではあるけど、過程で見せてきた章によって表現やできる楽曲の幅が本当に広くて興味深い。

それこそ反抗期のような『GO(2020年)』から少し幅が出てきて、真っ直ぐでただ純粋なだけではない年齢相応なダークで裏側のようなそんな方向性にも手を出してきて、収録曲にちょっとそんな黒くて強い部分も出してきてた。けど、今回の『DREAM( )SCAPE』で完全に染め上げたというか。

この並びするなら位置もChewing Gumに合わせてくれよの気持ち(比較したがり)

前回のTHE DREAM SHOW2ではあまり感じなかったその部分が、今回のTHE DREAM SHOW3では楽曲やステージ構成、ビジュアルまで如実だったからついにか、という気持ちになった。(背景にはNCT127の空白期などもあるのだろうけど) 

分かりやすくいうと、セトリ上で「かっこいいセクシー」→「かわいいフレッシュ」→「壮大」な流れ。あえて歴史とは違う流れで見せてくる構成が新鮮で、これまで観たことない!な彼らを引き出せていたのでは。

最初の間口を広げたおかげで違和感ない一貫性

初々しくてフレッシュだったデビュー初期の楽曲を今すれば、それは過去との対比で彼らの成長や時間の流れを感じさせるし、
爽やかで大衆的かつ壮大な、いわゆるドリムの曲をすれば、がむしゃらに走り切った彼らの青春と無限大な未来を感じさせるし、
闇属性のようなダークで強いハードなHIPHOP曲をすれば、成熟した大人の彼らの魅力を感じることができる。

一番最初に大衆のようなかわいいというような間口を広げていたからこそ、年齢を重ねると共に不自然ではない違和感のない姿を見せることができていて、突然変異的ではないグラデーションも巧みだなと圧倒される。

いつも背景には彼らの'成長'があって、それを聴いているファン側もその時を思い出すことができて、本当に一緒に過ごし創り上げてきた時間を感じることができる。

若くしてデビューをして長くアーティストをしてくれているからこそで、なおかつしっかり本人たちだけでなく周りも「NCT DREAMのアイデンティティ」を理解して同じ足並みで進んでいるからこそ成り立っていると思う。

一つのブランドとして確立されていて、今から真似しようと思っても断片的にしか参考にできなくて、先にも後にも彼ら7人にしかできなかったんだろうなとも感じるし、本当に素晴らしかった!

今後カムバする際に彼らはどんな楽曲を引っ提げて、どんな姿やイメージを見せてくれるのか楽しみだし、本当に無限大でもあるからただ純粋に肯定しながら楽しませていただきたい。


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