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モンゴルの社会包摂と、独立した生活文化

今年のGWにモンゴルに行ってきました。もう3ヶ月も前なのですが、初めてのアジア圏がモンゴルってのものなかなかなニッチかも。(ちなみにモンゴルってアジア‥だよね?と思って調べたら東アジア北部ということになるらしいですよ)

私の夫は黒澤友貴という人で、マーケターの筋トレコミュニティと言われているらしいマーケティングトレースというコミュニティを運営している、マーティング考えるの大好き人間で、知っている人にはマーケティングの人だと思われているようです。

が、実はこの人は、恵比寿にある知的障害者支援のNPO法人ぱれっとの理事でもあり、障害者福祉や社会包摂、ダイバーシティ&インクルージョンへの関心も強い人なのです。

で、モンゴルの話に戻すと、このぱれっとという団体が、主に発展途上国地域の障害者福祉の支援にも取り組んでおり(イメージとしては日本型の福祉モデルを輸出しながらアドバイスするみたいな感じ)、夫は時折この海外出張について行ったりしています。モンゴルの前にはケニアに行っていたようです。下記の記事でしれっとケニア滞在について触れられています。

ケニアに続いて、次はモンゴルにということで、特別に私も同行をさせてもらえることになりました。

モンゴルといえばゲル!ひつじ!お相撲さん!チンギス・ハーン!みたいな浅いイメージしかなかったのですが、思った以上に都会でした。特に首都ウランバートルは一気に高層ビルが立ち並び始め、だんだん郊外にも建物が増えていき、建物が密集するエリアを少し行くと、一気に草原エリアになり、この環境の違いに圧倒される感じでした。

ウランバートル中心部のホテルからの写真。ウランバートルは東西南北を山に囲まれているのだけど、見たらわかるようにすぐ自然が見える

ぱれっとによるモンゴルでの滞在は、年によってその内容が異なるみたいなのですが、今回はAPDC Mongoliaという障害者福祉団体への滞在が主でした。ぱれっとがこの秋にAPDCと共催イベントをモンゴルで行うそうで、それに向けた打ち合わせをかねて、APDCのアドバイスにのったり、活動を見学したり、というようなことをしていった感じです。

私が見た限りの主な議題・目的は3つ。1つは今書いた、①イベントに向けて何をするのか。もう1つは、それに関連して、②APDCの今後の経営や事業計画についてのミーティングへの同席。そして最後に、③モンゴル内でのその他の団体の取り組みの見学という感じです。その他にも、APDC内で議論になっている、知的障害者向けの性教育に関する親のミーティングにも同席しました。

先にその性教育について少し触れますが、知的障害者への性教育は、日本でもまだ「こうあるべき」というものがあるわけでもなく、センシティブな問題なので何が正しいのかはわからないです。ただ、1つポイントなのかなと思ったのは、性的なことに関心を持ったり、それ以前に誰かを好きになったりするということに対して、親が恥ずかしい(≒だから何も教えられない)と思うと、事態は悪化しやすい?ということなのかなと思ったのがミーティングに参加させていただいた感想です。専門ではないので言及が難しいですが、この話はまたいつか。

もともとAPDCは、モンゴル国内に広がる障害児者の親の会を束ねた団体ととらえるとイメージがしやすいかもです。日本もどこも、最初の支援の活動を始めるのは親御さんが中心に団体を作って大きくしている場合が多いように思うし、モンゴルでもそのパターン。ただ、ただ支援の啓発をする段階から、実際におとなからこどもまで支援の土台ができてきたなかで、持続的な経営のための計画などを考えるフェーズにありました。そこに対してぱれっとの知見をベースにどうあるべきかをアドバイスする感じです。それが②APDCの今後の経営や事業計画についてのミーティングの内容でした。

それに関連して、①のイベントは、これからのAPDCが取り組んでいったり、着目したい活動のお披露目の機会になるので、上記の計画と離れたイベントをするのは意味がないので、その関連を言及されつつ計画を立てます。

APDCの今の状況は、任意団体として大きくなっていったフェーズから、実際に法人として事業を整え組織化していく、というフェーズに移行する時期なのだなと思います。

そして最終日は、モンゴルのダウン症協会が運営する就労トレーニング施設を見学し、その後は同世代の起業家であるZolbooさんが始めた、障害児向けの、キャンプを利用した療育事業施設の見学をしました。

途中から道なき道を車で走って1山こえたらありました!

Zolbooさんはお父さんから土地を譲り受け、それを施設にするためにほぼ1人で行動してきた若きパイオニア。

たてものもポップでかわいい。

日本はそれでこそ、障害者福祉施設の存在が当たり前にあるけれど、モンゴルではまだまだ数は少なく、家庭内の偏見もあるので「あそこにうちの子を連れて行くとそう見られてしまう」みたいなことを心配する人たちもいるみたいです。日本が30年ほど前に施設を生み出していった時期に似ているかんじです。

加えて、非営利団体はボランティアの存在が欠かせません。しかし、そもそもモンゴルはボランタリーに関わるということの価値がまだまだ浸透していない様子。

特にモンゴルは遊牧民の国ということもあり、家族以外の人が生活を支え合うという考え方自体が全くないという言い方をする人がいました。つまり近所の人たちと支え合うということが昔からないということ。

確かに常に移動し、他の家族と距離をとって家を変えていく彼らにとって、家族内で支え合うことが日常となります。だからこそ、「他の家族と家族ぐるみで深い関係を持つ」ということ自体がしづらい生活文化が根付いているようです。

これが都市化が進んでも残っているため、人と協力しあって活動をするという考え方があまりないというお話をうかがいました。だからこそ、ボランティアが普及しない原因もそこにあるということらしい。

それでも、障害のある人たちが社会で暮らしていく上ためには、今ある社会の考え方そのものを変える必要があります。文化を壊してまでそれをする必要はありませんが、常識は変えていくことができるはず。
(むしろ社会変革においては、どれが文化で、どれが常識なのかを問い続ける必要があるのだと感じる滞在になりました)

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さて、今回ここではあえて写真などは出していません。が、もう少し赤裸々な話を共有する機会をつくりました。

また、今回施設見学させてもらった同世代起業家とZolbooさんと、滞在の後半で日本語通訳で付き合ってくれたHishgeさん(特別支援教育の修士号を日本で取得)も、オンラインでモンゴルのことや日本の違いについてお話してくれます。

左がHishgeさん、右がZolbooさん

また、今回は私の東大大学院時代の同じ研究室出身の、モンゴルの開発教育に詳しい中村絵里さん(東京大学大学院教育学研究科博士課程)にも、話題提供していただける事になりました。

「研究会」と書いては見たものの、その分野に詳しくない人たちにも「モンゴル奥深いな…」と思ってもらえる機会になるかなと思います。

何より日本の今の医療・福祉・教育の立ち位置を、モンゴルという対象と比べながら見つめてみるということができたらなと思っています。

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