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2023 Album&Song of the Year

今年はめちゃくちゃ色々な音楽を聴いた。欧米はもちろん、韓国のインディーロック、HipHop/R&Bをひたすらディグっていました。なのでK-indie多め。シングル、EP、アルバムごちゃまぜ、中途半端に21タイトル選びました。

21) Hard To Explain / Nerd Connection (EP)
アルバムタイトルからして絶対The Strokes好きだろって感じなんだけどまさにそうで、韓国のインディーロックバンド。インディー好き韓国人の友達に教えてもらったバンドで、バンド名が良いですね。多分エルレも好きな気がする。DYGLあたりと対バンしてほしい。韓国のインディーズバンド本当良いです。

20) remember archive / CODE KUNST
CODE KUNSTも韓国のHipHop/R&Bアーティスト。「SHOW ME THE MONEY」出てた人です。このアルバムはHipHopというよりも限りなくソウル寄りなので凄く聴きやすい。CODE KUNST自体がJAZZやR&Bのムードのプロデューサーなので、The WeekndとかDaniel Caesar好きな人におすすめ。
韓国のメインストリームHipHopって、割とギャングスタ系だと思われがちですが、売れっ子PD陣はかなりメロウR&B寄りだと思う。

私が特に好きなのが、LeeHiとやっているこの曲。HEIZEもそうなんだけど韓国女性SSWの声のトーンとか歌い方めちゃくちゃ好きです。日本人アーティストだとあんまりいない。J-POPはみんなカラオケで歌ってくれ感が強い。

あと、K-POPとJ-POPの大きな違いのひとつが、ベースとなる音楽がK-POPだとHipHop/R&Bに対して、J-POPってロックなんだと思う。それもあってアメリカで受け入れられやすいのがK-POPなのでは説。

19) GUTS / Olivia Rodrigo
デビュー作よりも全然好きだった!
Avril Lavigneの『Complicated』やTaylor Swiftを思わせるような雰囲気だけど、ものすごくZ世代のロックという感じ。ロックの解釈これくらいイージーで良いよね!!
去年のGlastonburyで観たんだけど、それこそ「Complicated」カバーしててめっちゃ良かったです。今年初来日してくれたし、ライブで来てくれることを楽しみにしてます。MVがいちいちZ世代解釈のY2Kでウケる。

18) NEW DNA / XG
XG知ったきっかけが、2022年の9月くらいにNYでたまたま飲んでた時に話した音楽好きの在米日本人で、そのあと徐々にアメリカのラジオで「SHOOTING STAR」がバイラルし始めたのを覚えてる。コリアタウンの飲み屋だと、新大久保と同じく店員さんが好きなYouTube流してるんだけど、2023年の冬あたりからコリアタウンでやたら流れてるのを聴くようになった感じ。そのあとCOACHELLA行って、JACKSON WANGが歌っててびっくりしたんだった。
個人的に好きな流れは、「X-GENE」から「GRL GVNG」のところ。「PUPPET SHOW」も流行りのジャージークラブのエッセンスありながらXGらしさがちゃんとあって良い。
8割完成状態からデビューして着実にキャリアを積み重ねていっている彼女たちをアメリカで体感できたのは良かった。というのもあって、1st EPも凄い良かったし、1st SHOWCASEも良かったです。最初の頃はK-POP Follow感もあったけど、確実のオンリーワンの存在と楽曲になってきているからこれからすごい楽しみ。
MVで奇抜なメイクと衣装してるからわかりずらいけど、実物は全員めちゃくちゃ可愛かった。まじでめちゃくちゃ可愛かった。

17) T + Tik Tak Tok (feat. So!YoON!) / Silica Gel (실리카겔) (SINGLE)
今年めちゃくちゃ聴いたシリカゲル。こちらも韓国のインディーズバンド。
この曲はシングルで、BTSのRMとコラボもしてる私も大好きなSE SO NEONのヴォーカルSO Yo!ONとのフィーチャリング。
この曲、同じメロディがずっと繰り返されてるだけなんだけど、それでこの緩急とダイナミックな展開できるのがすごい。シリカゲルの曲、そういうのが多いです。Beatlesと同じ。
シリカゲルは、韓国ではもうキャパ3,000以上クラスのホール余裕で埋めているバンドで、先日のMMAでのパフォーマンスも超良かった。あんまり例えるの好きじゃないけど、わかりやすくするならば韓国のKingGnuとか、クリエーティブやプロジェクトの面白さでいうとサカナクションぽい雰囲気もあると思う。特にヴォーカルのハンジュの雰囲気とカリスマ性がすごい。この前来日しててライブ観たんだけどすっっっごい良かった。次回はぜひ単独でお願いします。


16) GOLDEN / Jung Kook
とにかく楽曲が凄く良かった!!Kpopぽいイメージを持たせたままUS POP STARに押し上げた感じがあって良かった。MVもMJのオマージュだったし。
おまけに後からリリースされた「3D」のJustin Timberlake Ver。ネット上でめちゃくちゃJustinやん!と騒がれていた中でまさかのご本人登場。めちゃくちゃ世代(しかも大ファンだった)こともあり、胸熱展開でした。
Usherとのバージョンリリースしたけど、期待以上に意外と良い。本当はThe Weekndにやってほしかったやつっすね。
逆にNSYNCが再結成してKpopみたいなシングルリリースしてて面白かったです。


15) Get Up / New Jeans

ご存知の通りこのEPはめちゃくちゃ良かったですね!!!2022年辺りから欧米で流行り出したジャージークラブをいち早く取り入れて、アジアの大衆に爆発化させたの本当に凄いと思った。ジャージークラブみたいなジャンルって、USからそのまま日本や韓国で流行するのはなかなか浸透しにくいと思うので。

多分ハウスミュージックの流れが復活したのは、おそらくDrakeが2022年夏にリリースした全編ハウスのアルバム『honesty, nevermind』あたりで、直後にBeyoncéの『break my seoul』がスマッシュヒットする→じわじわ来てたPinkPantheressが22年に『boy's a liar』リリース→23年2月にIce spiceをfeaturingしたバージョンがTikTokきっかけにバカ売れした。という経緯があって、ミンヒジンはちゃんとその辺りかなりチェックしてるんだと思う。

ガールズグループ(アイドル)という音楽ジャンルの型にはまらなくていい存在の分、どの方向に振るかで明暗が別れる賭けもあって、ガールクラッシュとかガチャガチャサウンドに飽きてきた雰囲気のところに、『Attention』でデビューさせたNewJeansにジャージークラブをやらせたミンヒジン天才すぎ。確かにPinkPantheressの声質はNew Jeansぽい。
後述してますが、PinkPantheress自身もf(x)とかRed Velvetの影響を受けているらしく、KpopとUS POPがお互いに反応起こしている2023年すごい。

MVは色々なところで死ぬほど流れていたけど、ロラパルーザシカゴのパフォーマンス良かった。パフォーマンス直後にアーティストアカウントから公式映像として全編公開したのもさすが。サマソニも観たけど、暑すぎて可哀想でした。

14) Layover / V
ジョングクのアルバムはプロダクション的に素晴らしかったけど、日頃聴いていたいなと思ったのはVのアルバムだったんですよね。
まだそこまで暑くない初夏とか、秋の初めにピッタリ。MVの感じもすごいよかった。これのLP出して欲しい。
NewJeansのムードとか、Vの世界観をひっくるめて結局私はミンヒジン氏が作るもの好きなんだわ・・・

13) 9LIVES / Shye
Shyeはシンガポール出身の21歳の女性SSWで、beabadoobeeとかMUNA、Pale Wavesが好きなひと絶対好きだと思うので要注目。
彼女が面白いのは、中国で開催されたオーデション番組「Qing Nian Pai Ji Hua (青年派计划)」に参加して、ファイナリストに選ばれたらしい。
シンガポールって、歴史が浅い分カルチャーがなくて音楽的にもあんまりおもしろいと思った事がなかったんだけど(行ったこともあるけど1回で良い感じだった)ついにこういうSSW出てきてびっくり。
インターネットってすごいですね。

12)the record / boygenius
Julian Baker、Phoebe Bridgers、Lucy Dacusという好きなSSW3人揃ったガールバンドが復活!!今年コーチェラで観れたんだけどライブがめちゃくちゃ良くて、絶対に日本に来てほしい!!
その際にはMUNAもぜひお願いしたいですね。
ライブのオーディエンスほとんどが女の子だったのが印象的だったな。Phoebeの単独もそうだったけど、海外女性SSWのオーディエンスは女性が8割で面白い。
このSaturday Night Liveでのライブも良いので観て。The Beatlesオマージュです。

11) Thanks For Nothing / Paul Blanco
とにかく歌がうますぎる。「SHOW ME THE MONEY」にも出てたのと、BTS RMのソロアルバム『Indigo』で「Closer」の歌うまパートやってる人。
美メロR&B作らせたら韓国で右に出る人いないのでは。Paul Blancoは韓国人だけどカナダ育ちなので英語の発音も完全ネイティブ。多分ルーツは完全にほぼUSのR&Bアーティストなのですが、哀愁ある感じがK-R&Bぽくて、トラックに奥行きを持たせるのがすごい。
ジャケットデザインとか見ると多分Final Fantasyとか好きな感じある。
こういうブレスかかったまま爆裂R&B歌いこなす男性シンガーって日本人だとあんまりいない気がする。
この前、プライベートなのかなんかで同じAMBITION MUSICのラッパーCHANGMOと日本来てて、機材屋さんとか行ってめちゃめちゃ楽しんでそうだった。来年4月に日韓のHipHopフェスがあってそこにCHANGMOが出るのは発表されていたので、Ambition Music周辺出てくれないかなと期待。
Go Aheadz

10) January Never Dies / Balming Tiger
今年フジロックで観て、セトリ見たら半分くらい未発表曲だったんだけど(なんだそれ)その未発表分がアルバムでリリース。
HIPHOPというかオルタナティブ。ジャンルに捕われずにめちゃくちゃかっこいいことをひたすらやっててすごい良かった!
アルバム通しで聴いて、すごいN.E.R.Dっぽいなと思ってて、N.E.R.Dが2017年にリリースしたアルバムもタイトルも『NO ONE EVER REALLY DIES』だったから何かインスピレーション受けてる気がする。
こういうバラエティ豊かで偏差値高いことやるグループ大好きです。

最高だったフジロックの動画あったので載せておきます。

9) In the End it Always Does / The Japanese House
The Japanese Houseめちゃくちゃ好き。実はJapanese Breakfastの方より全然好き。このアルバムも全体的に浮遊感あって癒される感じのムードなんだけど、今年たぶん忙しくて疲れたんだと思う。
あとDIRTY HITって本当良いアーティスト多いですよね。DIRTY HITから新しいアーティストが出るたびに、結局The1975的音楽性が好きなんだなよなと思う。

8) wondergo / Crush
ベースはR&Bだけど、なんでもできるで~っていう面白さがあったアルバムだった。
個人的に好きなのは「No Break feat. Dynamicduo」と「GOT ME GOT U」なんだけど、ソウルファンクからディープハウスっていう雰囲気真逆の曲が一本のミックステープになってるの良いですね。
Crush、韓国のDrakeっぽい。Drakeより歌える。あとやたらと曲数が多いアルバム。
配信リリースがメインになってからCDに収録できる分数の制限がなくなったので曲数が多いアルバムがHipHop, R&B界隈でブームな気がする。それこそDrakeとかBusta Rhymesのアルバムもやたら長かったな。

最近Tiny Desk Koreaに出てたので載せておきます。

7) The People's Champ / Quinn XCII
Quinn XCIIと書いて、クイン・ナインティツーと読みます。デトロイト出身のシンガーソングライターで2015年くらいから活動してる。
NYで通ってたダンススクールの先生が使っててハマったんだけど、この人もベースがレゲエだけどジャンル謎というか、なんでも作れるよって感じ。
このアルバムは、レゲエよりもゴスペルとソウルがメインで、そこに彼特有のレゲエぽい歌声が乗ってくるので面白い。全体的にチルアウトしてる感じなので昼下がりBGMに最適。

ちなみに私が行ってたBroadway Dance Centerの先生が使ってた曲はこれなんだけど、今回のアルバムとは全く雰囲気違うダンスミュージックで凄い。

6) Lahai / Sampha
Sampha前作超えてきましたね。全体通して儚くて美しかった。とにかくドラムパートがめっちゃかっこいい。こういうアルバム大好き。日常に疲れたらこのアルバムを聴いていたような。
フジロックで前回見た時めちゃくちゃ良かったからまた来てほしい。
最近UpされたTiny deskが最高なので観て。

5) The Lucky one / Cory Wong
大好きCory Wong!!!!!最新アルバムを引っ提げて来たフジロックが最高だった。本当に天才。ライブが90分インストなのに1秒も飽きることがなくて最高だったなぁ。Cory Wongもまた来たら絶対行きたい。
モントリオールジャズフェスに出演した動画が出てたのですが、フジロックのファンキーパーティーとはまた全然違う雰囲気で良い。

4)SANTIAGO / Russ
今年9月に旅行でLAの空港へ移動するときのUberの中で流れてて知って以来、めちゃくちゃ聴いたアルバム。LAからNYへ向かう時の朝方の空の雰囲気とマッチしてて良かったのを覚えてて、音楽ってその時の情景とか匂いとか思い出させますよね。

アルバム自体は決して明るくなく、すーっと身体に入ってくる感じのブラックミュージック。こういう雰囲気のHipHop/R&Bアーティストって意外とUSのメインストリームにいない気がする。韓国は盛況な気がするけど。

2022年には日本に来てパフォーマンスやってたらしいですね。フジロックで観たい。(それしか言えないのか)

関係ないけど、YouTubeでRUSS検索すると、彼が最近プロデュースしたらしいヘアケアラインの映像がトップに出てきて笑ってしまう。

3) World Music Radio / Jon Batiste
グラミー賞ノミネートされてたけど、確かにこのアルバムめちゃくちゃ良かった。
一応ジャズ枠だけど、とってもポップで全人類に愛されそうな作品。
なんか来年来そうだし。と思って単独行かなかったことを割と後悔してる。
特にこの「Drink Water」が好きなんですけど、ジャズにくくらずポップソングとして最高。グラミー取るんじゃないかな。

2) Heaven Knows / PinkPantheress

「Boy's a liar Pt.2」が大ヒットしてのフルアルバムリリース、期待超え!!
PinkPantheress自身はf(x)とRed Velvet、SHINee好きらしくて、やだ、友達じゃん。ついにKpopの影響を諸に受けてきたUS,UKの新世代が登場する時代なんだと実感。全曲最高だった。
この前もインスタのストーリーにBTSの「Skool Luv Affair」載せててかわいい。
クリエーティブも好き。このMVとかシネマスコープサイズ超えてない?やってることが全部面白いので、早くパフォーマンス観たい。


1) Indigo / Brasstracks

1曲目で、わ!このアルバムまちがいなく最高なやつだ!!と思ってずっと聴いていたアルバム。
Brasstracksは、マークロンソン、Chance The Rapper、BTSの「Dis-ease」に参加もしているNYのR&B ソウルアーティスト(2人だったけどドラムが脱退)ポップみの強いソウルやR&B好きな人には間違いないやつ。
とにかく頭から終わりまで素晴らしすぎて言葉にできないくらい良かったのと、めちゃくちゃこのアルバムのコンサートが観たい。
元気がなくなった時、やる気が出ない時にこのアルバムを聴くとなんだかみなぎってくる。
というわけでベスト1位はBrasstracksでした。


今年は、生きるのはハードだけど大好きなNY生活1年半を終えて日本に帰ってきて、半年くらい喪失感となんとも言えない感情の中過ごしていて、そういう時に聴いていた音楽が多いからか割と暗めの雰囲気ともしくはめちゃくちゃ元気になりそうな音楽が多かった印象。

2月にニューオーリンズに行ったこともあって、ファンクやJazzぽい雰囲気がマイブームだった1年。どちらかというと、カリフォルニアっぽい雰囲気よりもNYやイギリスの冬とか冷たさの一面を感じるような音楽が好きなのかもと思った。

そういう面でも韓国のHipHopやインディーロックシーンが物凄く好みで、今年は特に韓国人の友人に教えてもらったり、フェスで知ったりして良い出会いが多かった。観たかったアーティストも結構観れた。

K-PopもNew Jeansだけじゃなくて、K-Popの影響を受けながら進化したXGがリリースした1stアルバムとか久々に日本のガールズグループでテンション上がった。

RMがSilica GelとBalming Tigerと、なにやら作っている感じの写真をあげていたけど、あんな風にジャンルをボーダレスにフックアップしていくのもK-Popの良いプロジェクト。

今年は個人的にまさかの音楽業界に転職するという、音楽ヲタク、ついに仕事になる。という下半期3か月でした。
なかなかハードですが、音楽すきすき人間は、音楽様から美味しいごはんを食べさせてもらって(お酒を飲ませてもらって?)ギリギリ生きています。2024年も良い音楽に出会えることが楽しみですね。

音楽は最高~

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