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[紀行]イギリス編③憧れレストラン と 癒しのインド料理
滞在3日目。ロンドン行きの目的の一つでもあった、とあるレストランを訪れた。
今回は敢えて名前は伏せてみるけれど、SNSでもずっと見ていたし、内装も料理もどタイプだっただけに、それはそれは楽しみにしていた憧れのレストランだった。
今回の行き先の中でも数少ない、下調べしていたお店。とにもかくにも、設えが格好良い。
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時空が歪んでるみたいな不思議なデザイン。
めちゃめちゃ存在感ある。大変ユニーク。
入店からずっとそわそわしていたし、席に着いたらますます興奮していた。だって、目に飛び込んでくるもの全てが、格好良い。
それは単に内装に留まらず、外に視える景色も、スタッフの装いも、そして、お客さんでさえも。(場所柄か少しピシッとした格好の方が多くて、それがまたとても良かった)
「なぜこれを選んだのか」というところにひとつずつ確かな意図や想いが宿っている空間や料理が大好きで、そういう装いの人も大好きなんだけど、まさに"そんな"空間に"そんな"人が集まっている感じがした。
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魚の断面がキラキラしているのは
良き火入れの証拠です。はあ美しい
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こういう色づかいの料理、大好き!
念願のレストラン
憧れた空間
まるで絵のように美しい料理たち
....だったのだけど。
実は少し というか、この旅の中では"かなり"印象的なレベルで、残念な想いをした
というのが、最終的なこのレストランの感想になってしまった。
たった1人のサービスマンが目について仕方なかった
彼がホールに登場した瞬間から言動や行動の節々に苛つきが見えて、
それがあっという間にレストラン中に広がっていった
あの時の現場が冷ついていく空気感を忘れられない
たまたまその時だけだったのかもしれない
その日が忙しかったのかもしれない
私が気にしすぎだけだったのかもしれない
でも、やっぱり、同じ飲食従事者として、
というよりもどちらかというと
個人的にレストランという場所を愛している者として どうしても看過できず、
人生で初めてレストランにメールを送った。
あの空間と料理を提供する格好良いレストランがどうかこの先
もっと素晴らしい場所でありますように
と、願いを込めたつもりです。
てなことがあった日。
食事のあとは、3日目にして恒例になりつつあった公園でのお散歩もしたし、芝生でお昼寝もしたし、ナショナル・ギャラリーで絵を見たりして、充実の1日になった。
....気がしていた。
夜は特に予定を入れてなかったし、歩き回って疲れたのもあって一旦宿に帰る。
帰宅後すぐに、雨が降ってきた。(1週間滞在のうちこの日が唯一)
なんだか、どんよりした1日だ。
翌日は朝から動くつもりでいるし、これから外に出るのもなあ....と思ったりしたけど、
やはり、釈然としない。
このままモヤついた食体験で1日を終えたくないという気持ちが、脳裏をちらり。
一度ちらついてしまうと居ても立っても居られなくなり、夜も更けてきた21時頃、意を決して外に出てみることにした。
そうだ、インド料理を食べよう。
(???)
そう、イギリスといえば、東インド会社。
イギリスにおいて、インド料理・スパイス料理を食べるべきであることは、既に歴史が教えてくれている。
まして、元気がないときはスパイス!
身体も心も、スパイスがなんとかしてくれる!!!
などと考えながら、テンションもペースも上げて目的地に向かう。
(でも案の定バスを間違えて普通にギリギリで入店した)
訪れたのは、ロンドンっ子も愛してやまないというインド料理チェーン「Dishoom」
Google口コミでさらっと予習する限り、ローカル食堂みたいな感じかな?と想像していたけど、いざ辿り着いてみたら、キャンドルが似合う照明暗めのお洒落な空間。
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![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/121016134/picture_pc_487ed11d631d58c344e17eb49a482f8a.png?width=1200)
扉を開いた瞬間に、外からは感じることのできなかった熱気とポップなインド音楽、ぶわっとスパイシーな香りに、明るい笑顔で近づいてきてくれるフロントのスタッフさん。
間違いねえ.....名店だ.....!
を、感じさせてくるのはやはり、扉を開いた瞬間なんだよな。
どう考えてもあの時わたしは、楽園に足を踏み入れていた。
___
粋で気さくな店員さんにおすすめを聞いて、シグニチャーディッシュらしいチキンカレーを注文。
マンゴーラッシーで楽園感を助長させつつ、届いたカレーの前でまずは一度、深呼吸。
故郷がインドなわけでもないのに、なぜか安心感に包まれる。
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香ばしく焼かれたナンを、旨さと辛さと甘さのバランスが絶妙なカレーにくぐらせて、一口一口食べ進めていく。お洒落な装飾や無駄なパーツは一切無い、ただシンプルに研ぎ澄まされた本格派のインドカレー。
嗚呼....これで良かったのか と。
昼の悲しい気持ちも、このためにあったのかと。
時おり味変なんかも交えつつ幸せを噛み締めながら、気が付いた時には完食していた。
最後にはもちろん、ダメ押しのマサラチャイ。
安心感のたたみ掛け。完全にノックアウト。ありがとうインド料理。ありがとうDishoom。 नमस्ते ナマステ!
甘くてスパイシーな優しい湯気をめいっぱい吸い込んでほっと一息ついた頃には、何やら壮大な達成感すら感じていた。
おそるべし、インド料理の力。
深夜近い時間、ほくほくした気持ちで帰途についた。
スパイスのおかげで身体も温まっていたからか、その日は非常によく眠れた気がする。
こういう日も、あって良いんだよね。
おしまい
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