#340 初

NZ式ラグビー・スクール5日目。
この日は練習はなく、午前中は今回の活動拠点であるマリストクラブのトップチームの試合前練習見学。
午後からはイーデンパークで行われるニュージーランド代表対西サモア代表（現:サモア代表）のテストマッチ観戦となっていた。
午前中のマリストクラブトップチームは翌日行われるオークランド地区クラブ決勝に向けた練習の見学だった。
社会人チームのないニュージーランドでは実質的な最強チーム決定戦的な位置付けの試合の様だった。
この日、午後からニュージーランド代表のテストマッチがあるので、マリストクラブ所属の代表選手はメンバー入りしていないが、通常はニュージーランド代表も加わるレベルのチームだった。
これから代表入りを目指している若手選手や代表は引退したが、まだプレーを続けている選手もメンバーに入っていた。
翌日に向け、メンバーは熱く燃えており、実に気合いのこもった練習を披露してくれた。
僕らはレベルの高いチームの熱のこもった練習に目を奪われて見入っていた。
マリストクラブはオークランドでも有数の強豪クラブで、多数のニュージーランド代表選手も抱えるチームだった。
高い集中力でピーンと張り詰めた空気の中練習は行われた。
練習を身終えると、速やかに支度をし、イーデンパークへの向かった。
初めて目にするラグビーのテストマッチ。
国と国の代表が名誉を掛けて戦うラグビーのテストマッチ。
しかも世界最強と謳われるニュージーランド代表オールブラックスを本拠地のイデーンパークで観られる喜び。
試合前、売店でポテトフライの大盛りにビールを買い、スタンバイ。
イーデンパークは超満員の観衆で埋め尽くされていた。
数日前にニュージーランド代表の練習を観る事ができ、その時躍動していた選手達が登場する事になっていた。
場内の期待値が高まっている事が伝わってきた。
試合開始が近づき、いよいよニュージーランド代表選手達の登場に観客達の歓声がこの日のピークを迎えた。
続く…