【番外その35 ラグビー夏合宿】
この季節になると必ず思い出す事がある。ラグビーの夏合宿である。
高校、大学、社会人と20年以上ラグビーを続けてきた。
どの夏合宿も厳しい練習や試合の思い出で一杯だ。それだけに深く印象付けられているのかもしれない。
高校時代は怪我で高校一年時の1回しか参加していない。
1週間の校内合宿だったが、辛く厳しいものだった。高校からラグビーを始める者がほとんどで部員確保に苦戦しており、いきなり厳しいと辞めてしまう危険性がある為、1年生は夏合宿前まで練習は別メニューで半分の時間で終わっていた。夏合宿を境に特別扱いが解け、先輩方と全く同じ扱いとなった。
大学の夏合宿は期間は約1カ月で、東京の暑さを避ける為、長野県の菅平高原で開催。ラグビー夏合宿ラグビーのメッカで、小学生~社会人までたくさんのラグビーチームが集まる。
菅平高原の中心地にはスーパーやお土産屋さん以外にもこのラグビー夏合宿シーズンのみ出店する複数のラグビー用品を取り扱うお店が並んでいる。
東京を離れ、ひたすらラグビーに打ち込むこの1カ月は心身共に追い込まれる。娯楽もほとんどなく、練習して食事して昼寝。午後から練習か試合。
夕飯を食べてミーティングをして寝る。
ほぼひたすらこの様な単調な日々の繰り返し。楽しみと言えば2度の食事と夕飯後の何もないひと時のみ。まさに修行の様な期間だった。
大学の夏合宿は4回とも休みなく、参加できた。
途中、練習を続けることが困難となる怪我をした場合、東京へ強制送還となる。
そのことを「下山」と言う。下山になることは屈辱的なこと。
夏合宿を最低限完走できないと秋の本戦へ出場することはほぼ難しい。
この特別な期間を離脱すると、疎外感も感じるらしい。
母校は他のラグビー強豪大学に比べて、ラグビー推薦組の確保ができないので戦力的にどうしても見劣りしていた。夏合宿で徹底して個人及びチームを鍛え上げ、秋には生まれ変わったかのように強いチームへと成長していく。
そこに辿り着く為、夏合宿ではそれはそれは辛く厳しい練習の日々を送ることになる。
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