#315 試合後の宴

試合が終わると、試合後恒例の飲み会が開催される為、高田馬場へ移動。
他大学から来ている女子マネージャーを含む大所帯で行われた。
新入生の女子マネージャーが多数参加する為、春は1年の中で一番参加者の多い飲み会となる様だった。参加者全体の3分の1は女子マネージャーだった。中にはこの飲み会がこのラグビーサークルに参加している主たる目的の人もいる様だった。
僕はこの週だけで新人歓迎会から数えると3回目の飲み会となった。
飲み会ありきの活動の様だった。
最初は物珍しさもあり、新鮮で楽しく参加した。2年間、友達を作らない、女性と仲良くしないと言う自分ルールを定め、かなり抑圧的な生活を送ってきた僕からすると、このラグビーサークルの環境は刺激的だった。
サークル内では僕が高校時代には花園出場したという経歴を持っていると言う事実だけで、ちやほやしてくれた。このサークル内で他に花園出場の経歴がある人は皆無だったので余計目立ったのかもしれなかった。
他大学や女子大、短大からたくさんの女性が来ており、きらびやかで華やかな女性から清楚な感じの女性まで多数いた。
一年間、こちらで生活していたとは言え、予備校時代とは明らかに違う華やかな雰囲気は楽しい気持ちにさせてくれた。
飲み会の時は3年生や4年生の上級生の周りに女性が囲み、僕ら新入生の近くにはあまり女性はいなかった。
それでも華やかな和やかな雰囲気でお酒を飲みながら、仲間と話している時間は新鮮で楽しかった。
飲み会は女子マネージャーと僕ら新入生の飲み代は必ず、先輩方で負担してくれると言う大盤振る舞いだった。
残念ながら飲み会の時にラグビーの話をする事はほとんど無かった。
ラグビーへの思いやどのようにラグビーをやっていくかなどの類の話は練習や練習試合のグランドでもあまり耳にすることはなかった。
この辺りは僕としては物足りなさを感じる一つの要因にもなっていたことは後になって気づいていった。
続く…

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