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新薬の開発担当者だった私がヘルステックスタートアップで成し遂げたいこと

2020年7月にUbie株式会社に入社し、製薬企業向けの事業開発(Bizdev)を担当している永見です。入社前は、製薬会社で今やブロックバスターとなった薬の臨床開発における企画面をリードしていました。
Ubieでは、AI問診ユビー(to B)とAI受診相談ユビー(to C)が浸透していく中で、プラットフォームやデータを活かし、製薬会社向けに新たな価値を提供すべく、事業を作る仕事を担当しています。
この記事では、新薬の開発担当者だった私がUbieへ入社した理由、ここで成し遂げたいこと、そして実際に仲間と共に創っているプロダクトについて綴りたいと思います。

治療の限界を変えたいと思った学生時代

私は大学で薬学を専攻していたため、実習生として医療現場に出たことがあります。そこで働く医療従事者の先生方は、最先端の治療を武器に、一人一人の患者さんを救うために、日々最善を尽くして必死に戦っていらっしゃいました。しかし、そこで目の当たりにしたのは、どんなに優秀な先生方が力を尽くしても、助けることが出来ない患者さんも沢山いらっしゃるという厳しい現実でした。そんな患者さんを少しでも減らすために、私が出来ることは何かないだろうか。そんな想いから、治療の限界を変えるために貢献出来るような仕事に就きたい、新薬開発に携わりたいと思い、製薬企業の臨床開発職に就くことにしました。

新薬により治療の限界を変えるということ

臨床開発職の役割は、人での有効性・安全性が分かっていない薬の候補を薬に育て上げることです。治験という枠組みの中で、実際に患者さんに薬の候補を使って頂き、人での有効性と安全性を調べます。その中で、患者さんにもたらすベネフィットが大きく、リスクが少ないことが証明でき、国に認められれば、その薬の候補は薬として合格になります。薬として合格を得るまでの道のりには、いくつものステップがあり、有望な薬であっても長期間を要します。

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その合格を得るまでの計画を立て、推進する中で、下記の様な想いを抱いて、仕事に邁進していました。
・病気で困っている患者さん、救えずに歯痒い想いを抱えている先生方の救世主になり得る薬の候補を少しでも早く薬として届けたい。
・研究者が、天才的な着想と賢明な努力によって生み出し、巧みな技術によって製剤化してくれた努力の結晶を何とか形にしたい。
・とはいえ、新薬開発の成功率は約25,000分の1と、長期間の奮闘の末、失敗してしまうプロジェクトの方が圧倒的に多い。患者さんを救うことが出来ない薬の候補である可能性もあるため、慎重に、でもいち早く見極めなくてはならない。

担当したプロジェクトの中で、残念ながら開発中止になったものもありますが、無事に薬として合格し、劇的に治療の限界を変えられたものもあります。病気の症状である”血が固まり難くなって、出血が続いてしまう”ということに長年悩まされていた患者さんから「今までは人とぶつかって出血することが怖く、電車に乗れなかったのに、新しい薬を使うようになってから電車に乗って出かけられるようになったよ。」「長年車いすを使っていたけど、自分の足で立てるようになったよ。」等の嬉しいメッセージを沢山いただきました。また、この薬の開発時のデータについて、国際学会で公表した際の医師たちの反応もとても印象的でした。”薬を使うことで患者さんの出血が激減している”ことに驚いた多くの医師たちが、会場で立ち上がり、ずっと拍手がなり止みませんでした。

革新的な新薬開発により、治療の限界をなくせるか?

革新的な新薬のパワーは凄まじいです。今まで病気に苦しんでいた患者さん、心を痛めていた医療従事者をアッという間に笑顔に変えるポテンシャルがあります。一方で、革新的な新薬の開発のみで、治療の限界をなくせるかというと、そうではありません。素晴らしい新薬を開発したものの、思うように浸透していかない…困っている患者さんと解決手段があるのに、なぜマッチングがうまくいかないのだろうか…と感じる機会も多くありました。治療の限界をなくすためには、「最適な治療を必要としている患者さんに届ける」ことが必須となるのです。
そんなことを実感する中で出会ったのが、「テクノロジーで人々を適切な医療に案内する」というミッションの実現に尽力しているUbieでした。”新たな治療の手段を創る”というアプローチの次は、”適切な治療を届ける”というアプローチにより、医療に貢献したいという想いから、Ubieへの入社を決めました。

Ubieでの挑戦、まずは病気に気づいて欲しい

全ての治療行動のきっかけは、病気に気づくことです。病気であることに気づけなければ、最適な治療はお届けできません。気づくタイミングが遅れることで、治療機会を失ってしまう人もいます。
「早期治療が必要な患者さんに、どうすればその必要性に気が付いて貰えるか」は、とても難しい課題です。医療従事者・製薬企業の皆様による社会貢献の一環として、TV・ラジオ、公開講座等での疾患啓発により、理解浸透が進んだ病気も増えてきました。しかしながら、受診に至っていない患者さんに情報を提供する有効な手立ては、まだ限定的であるのが現状です。この課題解決のための新たな手段を提供したい…という想いのもと、AI受診相談ユビーでの情報提供を開始しました。
AI受診相談ユビーは、何かしら体調の異変を感じた方が、関連した情報を知ることを目的にご利用頂けるサービスであり、月間100万人超のユーザー様にお使い頂いております。

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これにより、今まさに体調の異変を感じて困っている方に対して、症状に関連した情報を具体的にお示しすることで、より効果的な疾患啓発に繋げたい!そんな想いを胸に、引き続きUbieの仲間達と共に邁進していきたいと考えています。

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最後に

新薬の開発担当者だった私のUbieでの新たな挑戦に関する記事でした。立場は変われど、私の使命は、治療の限界を変えることです。そのために、これからも邁進していきます。
Ubieでは「テクノロジーで人々を適切な医療に案内する」というミッションを一緒に成し遂げることに挑戦してくれる仲間を募集中です!少しでも興味を持って下さった方は、twitterのDMやUbieのWebサイト等から、お気軽にご連絡ください。お待ちしております!


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