見出し画像

なぐさめる、癒す、ヒーリング

なぐさめる
言葉をかけたり何かをしたり与えたりすることによって、不幸に打ちひしがれた人の悲しみや、どうしようもない寂しさ(不安・不満・たいくつ・疲れ)などを一時忘れさせる。
新明解・国語辞典より
癒す
①病気をなおす。
②苦痛などをなおす。

新明解・国語辞典より
ヒーリング
心に起因する病気を治療すること。
新明解・国語辞典より

今回読んだ本のご紹介

画像1

サン・テグジュペリ著 
1943年第2次世界大戦中のアメリカで生まれた物語です。著者はフランス人でフランス語で書かれた本であるが200以上の国と地域の言葉に翻訳されています。日本でも1980年代から人気を集め、箱根には『星の王子さまミュージアム』という、物語の世界を楽しめる施設もあります。
読書感想をnoteに書くにあたって調べたのですが、ぜひお天気のいい日に行ってみたい場所だなと思いました!

私が今回読んだのは、浅岡夢二訳 葉祥明絵で2008年にゴマブックスから発行されたものです。
この物語は、著者の友人でレオン・ベルトという人、戦時下ナチス・ドイツによって弾圧された平和主義者ユダヤ人のinner childに捧げられました。
彼は著者の親友、子供のための本を理解できる大人、戦争中のフランスで飢えと寒さに苦しみなぐさめが必要だったそうです。

読もうと思ったキッカケ

2021年に入ってから始めた読書ですが、ずっとhow to的な内容を読んできましたので、小説、物語を読みたいなと思っていました。
いざ読んでみると、思っていたよりはメッセージがたくさん詰まった内容でしたが『変化』ではなく『思い出す』ことで、それがなぐさめになるのかなと感じました。

戦時中の地で飢えと寒さに苦しむ親友に送るなぐさめのお話。感染症に苦しむ現代の我々のなぐさめ、治癒、ヒーリングになる物語ではないでしょうか?

こざの的概要

1〜27に分かれ各章は短く場面もトントン変わります。王子さまが住んでいる小惑星、旅をした数々の小惑星、そして地球、地球で出会った著者サン・テグジュペリ的な人物といった感じです。

小惑星たちは大きさも場所も色々なようで、大抵が1分で朝と夜が入れ替わったり、住人がひとりしかいなかったり、1日に43回夕日が見れたり(椅子を少し動かすだけて夕日になる)、火山が3つしかなかったり、バラが1輪だけ咲いていたり、小さいと感じさせる描写が随所に出てきます。

16章に地球が登場しますが、111人の王様、7000人の地理学者、90万人のビジネスマン、750万人の酔っ払い、3億1100万人のうぬぼれやがいるそうです。他の小惑星たちには王様がひとりで住んでいるとか、ひとりの地理学者が住んでいるとかそんな感じです。

きっと確率的に捉えた数字ですね。数字弱いので調べも、計算もしませんが、長年読み継がれている物語なので、ツッコミどころはありつつも何となく成立しているのでしょう!笑

1番の衝撃

星の王子さまは私たちのインナーチャイルド的存在です。
質問は返答が返ってくるまでし続け、花の香り、星を見ること、絵のヒツジ、1輪のバラを大切にします。

星の王子さまの真反対にいるのが忙しい大人、星の役にたってない大人、ヘンな大人です。

4章に星の王子さまがどこからやってきたのかが書かれています。

星の王子さまは、きっと、〈小惑星B612〉から来たのだと思います。
著書本文より

ここを読んだ時、私は、迷わずにマーカーを引きました。
証拠画像です笑

画像2

直後、それはもうすぐ次のページでの出来事です。

612という数字まで出したのは、大人たちのためです。大人たちは、数字を見れば安心するからです。
著書本文より

っっは!!私、大人!!!

ってなりました笑

感想、私が感じたなぐさめ

もともと私は、苦手なことがありました。本や映画、作品の内容をなどを記憶して、人に勧めるということです。男性に多いイメージですが、ストーリーや出てくる数字なんかをはっきり覚えて、しっかりお話出来る方いませんか?あれに私は憧れたのです。
要はプレゼンだと思ったわけです。相手のためになる作品だと、見てもらいたい触れてもらいたいと思っても、興味を持ってもらえなきゃ始まらない訳で。そういう魅力的なプレゼンができる人になりたい、男性脳の部分も欲しいと!

しかしやっていく上でやはり思考は、質的で、感覚的で、抽象的な部分に偏ります。「はぁ〜」って落ち込んでいた訳ですが、星の王子さまを読んで、それは悪いことじゃないんだなって勇気をもらいました。

以前大学時代の友人と、スポーツ業界について、こんな話をしたことがあります。
「先を行っている諸外国、先進国の真似をしようとするけどさ、やっぱりそれだけじゃダメなんだよね。良いところを真似した上で日本的な良さも合わせないと、やっぱり日本には浸透しない。多くの人にいいと思ってもらえない。」って。

これは、業界の話をしましたが、個人もそうなんだろうなって感じました。
星の王子さまに自分の感覚を大切にしていいんだよとなぐさめられ、友人との思い出に暖かくなれた今日でした。

それではまた来週!

この記事が参加している募集

読書感想文

最近の学び

よろしければサポートをお願いいたします!みなさまのサポートを励みに、ベネフィットを提供して参ります!健康情報、ダイエット情報、疲労のマントを脱いで心と身体を楽にできる内容です✨