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バリ日記6日目(2/3)

いざ沐浴! と、意気込んで沐浴用のサルンを借り、昔の市営プールのロッカーをボロくしたような場所で着替えることに。男女別とか、そんな気遣いはないのでどうやって着替えようかと思っていると、夫が「よしきた」とばかりに、サルンで囲んで自前チェンジングルームを作ってくれた。手が長くてありがたい。

無事に着替えて沐浴場にいく。横長のプールのような池が2つ並んでいて、それぞれの奥の長辺に聖水が吹き出る泉が10個くらい並んでいる。ところが、どうやって沐浴したらいいか、さっぱりわからない。

すると、ボランティアを自称する男性が近づいてきて、「やり方を教えようか」という。ボッタクリに厳しい夫が「いくらだ?」と聞くと、「お気持ちでいいよ。ここに寄付するんだ」と言われた。ボッタクリだと疑ったのを一瞬で恥じる。

その男性は僧侶ではないけれど、その親戚筋の人だと言っていて、お供え物を渡してくれた。供え方を教わり、お線香に火がつけてもらう。神妙な気持ちになる。その後、耳の上に花を飾ってくれて(またしても夫のスキンヘッドの「ふしぎな島のフローネ」が誕生)、沐浴の仕方を教えてくれる。そして、写真をパチリと撮ってくれる。

ティルタエンプル寺院で沐浴しようと思ったら、絶対にこういう人にお願いしたほうがいい。なぜなら、写真をすごく上手に撮ってくれるから。そして、泉には「死者の泉」等、使っちゃいけないものがいくつかあるし、見よう見まねでやろうにも、一見本物の修験者に見えても実は観光客って人が多くて、全くあてにならないから! 

男性の指示に従い、夫に続いて池に入る。思ったよりもはるかに冷たい。水の中をたくさんの魚が泳いでいる。死者の泉等、使ってはいけないものを避けてまずは1つ目の泉に近づき、頭に水をかけ、口をすすぎ、「オーム」と唱える。おお! なんだか清らかな気分。続いて2つ目の泉に向かおうとして、夫がすごい真剣に沐浴しているのを発見した。なんだこの人、本職みたい。

次々と泉を浴びて沐浴をする。最後の泉を使った頃には身体中すっかり清浄になり、いや、すっかり冷え切って唇が紫に。しかも夫に「口をすすぐけど、うがいはするなってあの人が言ってたじゃない。なんでうがいしたの?」と言われた。ガーン! よく聞いてなかった! ご利益が薄れてしまったかもー。

とはいえ、貴重な体験に満足。泉から上がってカメラを受け取り、「着替えたら戻ってくるから」と男性に伝えてその場を離れた。ロッカーでまたしても自前のチェンジングルームを作ってもらって着替える。自分たちが持って行ったタオルがサラサラで温かくて気持ちがいい。ホッとする。着替えて沐浴場にお金を渡しに戻ると、すでに別の人たちに沐浴方法を指導中だった。忙しいね。

いい体験をした。満足して、ティルタエンプル寺院を離れることにした。

(続く)

▼お供え物を供えて、いざ沐浴!

▼本職みたいな人たち(右は夫)に挟まれての沐浴。ただし、左の方もおそらく観光客。沐浴しちゃいけない泉で沐浴をしていた。


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