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ルイジアナ美術館との共同プロジェクト2015その2

間が空きましたが、ルイジアナ美術館との共同プロジェクトの続きを。一年目の大まかな流れは以下の通り。

①ルイジアナ学芸員とプロジェクトメンバーの顔合わせ。草間彌生展を題材にすることで合意。

②学芸員がワタシ達の学校を見学。子どもたちの様子を見てもらうのが主旨。授業も見てもらい、ワタシ達が視覚的教材、具体物、先の見通し、短い文で話すなど、子ども達と関わる上での基本的な事を知ってもらう。

③全職員参加のルイジアナでのワークショップ。草間彌生展を見学し、子どもたちが興味を持ちそうな作品や活動について意見交換。各クラスを担当する学芸員と顔合わせ。学芸員のみなさんが皆、人当たりの良いヒト。世界的に有名な美術館の学芸員だから、お高くとまっているのでは・・・と思っていたのがワタシタチの本当のところ。

④「アートウィーク」スタート。クラスごとに美術館を訪れ、学芸員の案内のもと草間彌生展を堪能。

⑤ルイジアナ美術館を訪れた後、クラス毎に草間彌生展にインスピレーションを得た作品を作成。校内の壁の一面を赤く塗り、水玉模様にしたり、看板を作ったり、子どもたちの写真にシールをはって水玉にしたり。子どもたちも同僚達も、生き生きと作品作りをする姿、嬉しかったなあ。

⑥校内で展示会を実施。保護者と地元紙を招待。保護者にとっても初めての展示会。多くの保護者が参加。近くにあるのに、遠い存在だったルイジアナ美術館が、子どもたちとその家族にとって一歩身近かな存在に。ルイジアナでの授業に参加した子どもたち全員に、大人1人と子ども1人が一緒に入場できる無料チケットが配布された。子どもたちが、ルイジアナと家族をつなぐ橋になってほしいと美術館は考えているそうだ。

ルイジアナ美術館もワタシたちも、全く初めてのプロジェクト。とにかくスタート。職場の同僚たちは、子ども達が作品を楽しむのか、美術館で何やからかさないか、とても懐疑的な様子。

草間彌生の作品は、子ども達を招き入れ、遊ばせ、感じさせ、楽しませる大きなものでした。色ははっきり、光や水や鏡が使われ、子どもたちが作品と関わり合う仕掛けがたくさん。作品にであったときの、子どもたちの顔は忘れられません。作品の世界に吸い込まれていくようでした。子どもたちの素直な反応に、懐疑的だった同僚たちも軟化。一回目の共同プロジェクト、草間彌生展だったから大成功だったと思う程。

この作品展以来、草間彌生の大ファンになり、人生初のファンレターも書いた。そして今も続く、帰省毎の草間彌生の作品ハンティング。

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