いつだって自由であることを教えてくれた沖縄の旅
沖縄が好きになった。人生で2回目の沖縄。修学旅行ぶり(約20年ぶり)に訪れたくらいなので、知らないこともまだたくさんあるけど、陽の空気が強くて生命体の塊みたいなこの場所が本当に好きになった。
南国の象徴だと思っているハイビスカスがツツジみたいに道路脇にたくさん咲いていて、ヤシの木もいたるところに生えている。家やデパートなどあらゆる建物の前ではシーサーがお出迎え。見ているだけで楽しくなった。
何をするわけでもなく、海、空、森、と自然に触れているだけで私の心を満たしてくれた旅。
「何かを付け足さなくても、そこにただあるだけの存在で世界は十分に幸せなはずなんだ」あとから振り返るとそう思えさせてくれた景色がたくさんあった。
主に車移動だったので、乗り物酔いしやすい私は車の中ではずっと寝てばかりいたし、楽しいことばかりではなかったけど。好きに過ごさせてもらっていた。時にはしんどくなりながらも、楽しむ時は思いっきり楽しませてもらっていたので、一緒にいてくれた仲間に感謝したい。
人生の縮図のようなこの旅からのメッセージは「自由でいいよ、好きにしていいよ」なんじゃないかと思っている。旅が終わった今でもそのメッセージは私の日常を励ましてくれているみたいに、何度も心の中に言葉が浮かび上がっている。
最後にちょっとした小話を。
旅の最後は意外な存在がお見送りしてくれた。
一人で仲間を見送っていたら、スーツケースにピタッとくっついてきた蝶々。最初はちょっと困ったな(笑)と思っていたけど、ゆすってもなかなか離れてくれないので、あきらめてバスが来る時間はずっとホテルのロビーで一緒に過ごすことにした。
「このまま空港まで一緒にいることになるのかな?」
「一人になったらから仲間の代わりに一緒にいてくれているのかな?」
そんなことを考えながら1時間くらいは一緒にいたと思う。
でも外に出てバス停を探していたら、いつの間にかいなくなってしまった。
「いなくなったらなったで寂しいな。あいさつもできてなかったのに」
ちょっとの後悔の気持ちが残ったまま日陰のベンチに座ってバスを待つ間、静かな時間が流れていた。
すると、ひらひらと何かが目の前に降りてきて…
「さっきまで一緒にいてくれた蝶々だ!」
目の前の地面にさっきの蝶々がまた戻って来てくれたのがわかった。
「ありがとう、バイバイ!」
挨拶もできたし、私は心置きなく沖縄をあとにすることに。
旅のすべてにありがとうと言いたい。
過去にはあまり想いを馳せない方だけど、旅からのプレゼントをたくさん受け取れたから「思い出を作るのもわるくはないな」と思えた。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?