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平成が終わった夜に

あたらしい時代になって、もう1週間以上経つのだけれど、平成最後の日のことを。

前日に遠出をしたので、この日はDVDを借りてきて家でのんびり。娘がプリキュアを観ている間に夕飯の準備にとりかかる。今日のメニューは家にある食材で豚汁だ。いつもと変わらないな〜なんて思っていたけれど、食材を切りながら「あ、きょうは平成最後の晩餐になるのか」と気づいた。

「最後の晩餐」なんて思ったら、もう少しごちそう感を出そうかな・・ご飯が炊き上がる前に、お酢と砂糖・塩で合わせ酢をつくる。きゅうりを千切りにして塩もみにして、しんなりするまでの間に炒り卵も。鯖の西京漬けも焼いてほぐそう。そうこうしているうちに、ご飯が炊き上がった。ほかほかのご飯を寿司桶にうつして、合わせ酢をぐるり。団扇であおぎながら混ぜ、塩もみしたきゅうり、炒り卵、ほぐした鯖をまぜたら、まぜ寿司のできあがり。あとは、予定通り豚汁に、千切りにんじんとブロッコリーのサラダ。家にあるもので、ちょっとだけごちそうっぽくなった。

プリキュアを観終わったはなが「つぎはリメンバーミーが観たい」というので、DVDを観ながらのごはん。なんだか、じわじわとわき上がる年末感。

はなと私は、昨年劇場でリメンバーミーを一度観ているけれど、やっぱり最後は号泣。はなは、劇場で観た時以上にわんわんと泣いていて、この一年でずいぶん感受性が豊かになったのだなぁーと思う。はじめて観た夫も「これ、俺劇場で観てたらやばかったわ」と言いながらポロポロと涙を流していた。だって、父と娘の物語だもんね。

家族の物語を観て、涙を流したらなんだかこの夜のことを忘れたくなくて、3人でノートに絵を描いた。

3人3様の自由な絵・・笑。

リメンバーミーを観たこと、この日のメニューも書き添えて。


これまでの人生の大半を過ごしてきた平成という時代は、うれしいこと楽しいことばかりじゃなく、しんどいこと、逃げ出したくなるようなこともたくさんあったけれど、終わり良ければすべて良し。
あたたかい夜を過ごせて、なんだか新しい時代の幕開けが楽しみなものになった。

令和の朝。曇り空で朝日はおがめなかったけれど、うっすらと雲の切れ間から見える光がやさしかった。

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