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販売を通して学んだビジネスの原理

こんばんは!
独立のために日々奮闘中、さやえもんです。

今日は仕事でお店に来てもらうために工夫していることを聞いて、実践し学んだことがあったのでそのお話をしていきます。

同じ販売業で共通しているところ、着物業界特有なところ色々あると思いますが、皆さんのこれからの仕事の一助になると幸いです。

私が看護師・助産師を辞めて販売員として働き始めたお店は着物屋さんです。
なぜ呉服店を選んだのかというと、実はかなりネガティブな理由なんです。

元々自宅にたくさん着物や帯があったという理由で小さい頃から着物に興味がありました。
着付けの方法も自宅で教えてもらっていたのですが、社会人になって着付け教室にも通い、しっかりと習ったこともありました。

ただ着物を知れば知るほど嫌いになりそうな事もありました。
それは着物の文化ではなく、呉服店の接客でした。
自分の好みとは全く違う着物を勧められ、試着を断っても「良いから」と着せられて不満に思うことや、予定があることを伝えても「今後使えるから!今だったらこれだけ安く出来るから」と3時間つかまる事を経験してきました。

そういう接客を受けてきて、「こんな接客だから着物へのハードルは高くなっていくし、行きたくなくなるんだよね」と思っていました。

だからこそ「好きな物をもっと色んな方に知ってほしい」そして「こんな販売ではなく、成田さんから学んだ販売で着物のファンを増やしていく接客をやってみたい」と思いこの業界に踏み込みました。

実際入ってみて自分が思っていた世界とのギャップを感じた話は以前どこかでしたかなと思うので省略します。

着物屋さんに入ってみて、販売で難しいと感じたことはやはり「お客様の警戒心強さ」でした。
店長からも始めに言われたことは「お客様は今日着物を買おうと思って来てない」ということでした。
私が入社した時期はちょうど浴衣の季節でもあったため、お客様の中でも着物と比べるとハードルが少し低いタイミングだったのかなと感じました。

とは言いつつも今までの呉服店のイメージなのか、浴衣を買いにいらっしゃるお客様でも警戒心は強い。
逆にあまり知らない高校生・大学生の子達の方が気軽に楽しんでくれるくらいでした。

そういった中で、いかに自然に何度もお店に足を運んでもらえるかがポイントかなと思い、私の中でそのきっかけ作りとして活用しているのが”着付けレッスン”でした。

着付けのレッスンはワンコインかつマンツーマンで1時間、好きな時間にということから、喜ばれるお客様が多く、だからこそハードルを下げて来店を促すことが可能だと感じました。

今までは浴衣が多かったため、自分で綺麗に着れたらと思っていたり、YouTubeなどで手軽に学べるようになったものの評価してくれる人がいないため、本当にこれで合っているのか、綺麗に着れているのかが不安との声もあったため、そういったお客様の声をお伝えし共感を得られることで、恥ずかしいことではなくみんな同じ悩みを持っているんだと安心していただき、レッスンを受けることへのハードルも下げていきました。

ただ、浴衣の季節が去り、着物となるとなかなか新規のお客様がいらっしゃらないのが現状。

そこでみなさんにどうやってお誘いをしているのか聞いたところ、「最近あった事例で成人式の振袖でご成約いただいた方のお母様で普段着ないけど、基本的な着付けの原理原則が分かっておけばお嬢様に教えられるし、使用する物の名前を教えて欲しいからとレッスンを希望された方がいた」というお話を聞きました。
そのお話を聞き、当日にさっそく実行。対象はお母様ではなくお嬢様へ。「最近そういったご希望の方もいらっしゃって、もし着崩れた時に自分で直すことができるから、1~2回レッスンしておくだけでも当日安心できる」ということをお話しすると、お嬢様だけでなくお母様の食いつきも良好。

「実は自宅にたくさん着物があるのだけど、誰も着れないから置かれているだけになっている。自分でも着れるようになりたいと思っていた」というお気持ちを話していただけました。

自宅にあるものを活用したい。実は興味があったものの、きっかけがなかったという潜在的ニーズがあるんだということが初めて分かりました。

用途以外の方にも足を運んでいただくきっかけ作りをすることで、たくさんの方に「着物っていいな。好きだな。」という気持ちを作っていくことがまずは一歩目だなということを感じました。

おまけですが今の会社では「想定外」を「期待の先」と表現していました。
期待していること(希望しているもの)だけではどこのお店でも良いし、誰から買っても良い、期待の先を見せてあげることで、スタッフのファン、お店のファン、会社のファンになってくれるということを話されており、売れるお店・売れるスタッフの根本となる考えは同じなんだと改めて実感しました。

ビジネスの本質は「相手の願望を満たすこと」だと教えてもらったことがあります。
お客様の願望は何だったら満たせるのか?
ぜひ考えてみてください!

それではまた明日!

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