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ピッチが早い。 彼女の杯がすぐに空になる。 それでこちらも誘因される。 もう車を使…
かつて、すれ違いも愉しみでもあった。 携帯もスマホもない時代は、女子の家に電話をかけ…
普段通りの時間が流れている。 のは内面だけだ。 閉ざされた空間で全裸で過ごしている。…
後ろ手に鍵を掛けられた。 堅牢なドアに相応しい重い音。 複数の鍵をひとつひとつ丁寧に…
あたしさぁ、と乗ってきた。 裸の胸に彼女の髪がさらりと触れる。 その感触をなぞる様に…
アームチェアで膝を組んでいる。 イームズのシェルアームチェアで、座面は織地で肌触りが…
遊歩道はひび割れていた。 炎熱と風雪の痕跡だろう。 石段に走る隙間から、新芽の息吹が顔を出していた。 冬枯れの遊歩道を歩き続けて、汗ばんできている。歩を止めると吹き下ろす北風に意地悪を感じる。 夜景で有名なスポットで、恋人たちが願掛けに来る場所だ。 むしろ夜の方が賑やかかも知れない。都心から進出して来た洒落たバーガー店もとっくに閉店して、お知らせの貼り紙も色褪せている。 展望台からは、眼下に港町が見下ろせる。 深い入り江が故郷の港町を分断し、そのどこまでが海な
今月は厳しいな。 進行表をスマホで管理している。 もう銀杏の並木道に木枯らしが駆け抜…