2/6 今日の日本史用語

拓殖務省:日清戦争後に設置された外地行政に対する所轄官庁。1896年に設置。台湾は南部局が担当したが、翌年に廃止。

軍尼:『隋書』に記された推古朝の頃の地方組織。軍尼は「クニ」を漢字で表記したもの。「クニ」という支配領域よりも、その長の国造自身を指す。『隋書』では倭国内に軍尼が120人おり、1軍尼に10稲置が属していたという。

エサキダイオードとその応用の研究:1965年、江崎玲於奈が発表。学士院賞を受賞。この発見により、トンネル分光学や超電導研究などの物性理論にも新しい突破口が開かれた。

長門探題:長門警固番役(1275年に編成)の番役を指揮する長門国守護。

河清:藤原清河(生没年不詳、藤原房前の子で725年派遣の遣唐大使。唐で客死)の唐名。

フヴォストフ事件:1806~1807。レザノフは長崎での通商関係の樹立を求めたものの幕府に拒否された。結果、日本に通商を認めさせるには軍事的圧力が必要と配下の軍人に示唆し、ロシア軍艦が樺太や択捉を攻撃した事件。択捉守備兵が敗走し、国内は騒然とした雰囲気になった。

越中女一揆:1918年の米騒動は新聞でこのように報道された。富山県魚津市の漁民の女性たちが海岸に集まり、米の県外移出を阻止しようとしたことがきっかけ。以後、京都・名古屋・東京・大阪など各地で米の安売りを求めるデモ行進が起こり、神戸では米価つり上げの噂のあった鈴木商店が焼打ちに遭った。

藤原道長埋納経筒:1007年、藤原道長が法華経などを入れて金峰山に埋納した円筒形の金銅製容器。年代が明らかな経文を収める経筒の最古の例。奈良県の山上ヶ岳山頂の金峰山経塚から出土した。

コンディショナリー:債務返済が困難になった国に対し、国際通貨基金(IMF)が緊急融資をする際に課す条件のこと。具体的には、緊縮財政をとることや、インフレーションを抑制することなどの条件がつけられる。

緊急集会:衆議院の解散中、国会を召集する緊急の必要が生じた時、内閣の請求によって召集される参議院の集会。緊急集会でとられた措置は、次の国会開会後10日以内に衆議院の同意がない場合は、その効力を失う。会期は内閣が決定する。

イギリス病:1960年代イギリスの深刻な経済不振と国際競争力の低下に対する呼称。戦後実現した福祉国家の構造そのものが不況の原因とされ、抜本的な改革が期待されるようになった。

異端審問:教会の教理に反する異端を処罰する裁判制度。教皇が直接任命した審問官が、強力な権限を与えられて裁判にあたった。

筑波の道:連歌の雅称。連歌の起源は、日本武尊が「にいばり筑波を過ぎて幾夜か寝つる」と問うたのに対し、火焼きの翁が「かが並べて夜には九夜日には十日を」と答えたことと伝えられる。

国家総動員法 付帯決議:同法は立法過程で財界や既成政党(立憲政友会・立憲民政党)から資本主義経済を否定し、議会の立法機能を妨げ憲法の精神に反すると反対が起きた。一方、社会大衆党は社会主義への途を開くとして支持した。軍部の圧力の下既成政党も賛成し、濫用を戒める付帯決議付で成立した。

堀之内貝塚:千葉県。縄文時代後期・晩期に形成された大型の馬蹄形貝塚。ここから出土した土器は「堀之内式」と呼ばれ後期前半を代表する標準式土器とされる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?