2/3 今日の日本史用語(15個)

日本幽囚記:1811年、ロシア海軍軍人ゴローニンは国後島で松前奉行配下の南部藩士に捕えられ、箱館・松前に監禁され、1813年に釈放された。拘留中に書かれた日本についての記録。

憲法改正要綱:1946年2月、憲法問題調査委員会(松本烝治委員長)がGHQに提出した憲法改正案。天皇の統治権・統帥権の掌握を規定するなど、大日本帝国憲法の継承を目的とする内容であり、あまりの保守的な内容に批判が集中しGHQからも拒否された。

黒色磨研土器:縄文時代晩期、西日本を中心に広まった土器。縄文を用いず、器面を磨いてつくった。

宿曜道:宿曜経に基づく仏教天文学。宿曜経は空海がもたらしたというが、インド・ペルシャの占星術に起こり、中国で陰陽五行説と結んで生まれた。暦学よりは卜筮(占い)に近い。

ハリストス正教会:ハリストスとはロシア語でキリストのこと。ギリシャ(ロシア)正教会の日本での公称が日本ハリストス正教会。ロシア人宣教師ニコライが1861年に伝え、彼が建設した東京神田のニコライ堂が本部となった。

国民勤労奉公会法:1942年、満州帝国協和会が制定。民衆の強制動員による国民勤労奉公隊を軍事施設や重要産業に送り込んだ。

巨勢山古墳群:奈良県御所市にある国内最大級の群集墳。巨勢山丘陵上の東西3Km、南北2Kmの範囲に、総数700基におよぶ古墳が築かれている。ほとんどが径10~20mの小円墳で、埋葬施設は横穴式石室と木棺直葬がある。築造時期は、5世紀から7世紀後半にわたる。

日英覚書:パリ講和会議で、イギリスが山東省の旧ドイツ権益と赤道以北のドイツ領南洋諸島を日本の支配下に置くことを認めた覚書。

インドシナ共産党:1930 ホー=チ=ミンらが結成したベトナム共産党を、コミンテルンの指示により1930年に改称した政党。インドシナ全域で活動し、1945年にベトナム民主共和国で政権を担当。1951年にベトナム労働党と改称。

コーカンド=ハン国:1710年頃~1876年。ウズベク人がブハラ=ハン国から自立し、フェルガナ盆地に築いた国。清やカザフ、ロシアとの通商で栄えたが、1876年に侵攻してきたロシアに併合された。

ハイテク汚染(公害):IC(集積回路)を製造する際、洗浄剤として使用される発がん性の高いトリクロロエチレンにより、地下水や土壌が汚染されること。アメリカのシリコンバレーにおける地下水汚染が有名。「IC公害」ともいう。

簡易裁判所:比較的量刑の軽い訴訟を扱う下級裁判所。民事事件では訴額が140万円までの請求、刑事事件では罰金刑以下の刑などの第一審裁判所で、全国約440か所に置かれている。三審制により、民事事件は地方裁判所へ、刑事事件は高等裁判所へ控訴することができる。

大野東人:生没年不詳。奈良時代の武人。724年、多賀城を設置したといわれている。740年の藤原広嗣の乱では将軍として九州に向かい、鎮圧に向け活躍した。

平頼綱(平禅門)の乱:1293年。平頼綱が子を将軍職に就けようとしていると密告され、執権北条貞時に討滅された事件。安達泰盛派の復権がなされた。

多門院日記:興福寺の中の多聞院の僧英俊らの日記。1478~1617年に至る。46巻。戦国から江戸初期までの政治・社会・貴族文化を知る貴重な資料。

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