2/5 今日の日本史用語(15個)

琉球館:1439年、明の福建につくられた。貿易の振興にあたる。清の時代になっても存続し続け、朝貢のための使節は船で福建に向かい、そこから陸路北京へ向かった。

オムシャ:江戸時代、交易の節目に行われたアイヌと和人の交歓の儀式。その後、アイヌへ物品を供与する儀式となった。

キトラ古墳壁画獣面人身図像図寅:四神の下に描かれた獣面人身像は十二支像とみられ、四方にそれぞれ3体ずつあったとされる。東壁・青龍の下の「寅」の他、北壁「子」、西壁の「戌」など6体のみが確認されている。

空白の10年:バブル崩壊後、その後遺症として各種金融機関は多額の不良債権を抱え危機に陥った。この金融逼迫が実態経済の不況に波及した複合不況が10年間続いた状態を指す。企業は倒産や従業員の解雇など、企業の業績回復を図るリストラにより大量の失業者が発生した。

蛇鈕:後漢の時代、皇帝から周辺諸国の王に様々な鈕を持つ印が下賜された。南方の諸民族の王には蛇鈕が与えられ、中国広東省の南越王墓や雲南の石塞山から出土している。倭の奴国の王に与えられた金印も蛇鈕であり、南方民族の王とみられていたと考えられる。

企画院調査官・専門委員:1937年10月、企画庁と資源局が合併してできた企画院の調査官・専門会員には治安維持法による検挙歴のある旧左翼関係者も多く起用され、軍人の調査官らと協力して国家総動員法の立案にあたった。彼らの中から、戦後の日本社会党の指導者も出た。

福翁自伝:福沢諭吉が晩年に書いた自叙伝。口語体の著作で『時事新報』に連載後、1899年に刊行。

十往心論:空海の著書。人間の境地の高まりを10段階に分け、最高の真言密教の境地に至る道筋を説いた。

千人隊(赤シャツ隊):1860年にガリバルディがシチリア遠征をおこなうために組織した義勇軍。赤シャツを着たことから「赤シャツ隊」とも呼ばれる。

人頭税(ジズヤ)の廃止:アクバルの政策。彼は「万民の平和」を掲げて諸宗教勢力の融和を目指し、1564年に非ムスリムへの人頭税(ジズヤ)を廃止した。しかし、第6代アウラングゼーブがこれを復活したため、非ムスリムの反発を招いた。

国事行為:憲法第7条に定められた天皇が行う形式的、儀礼的行為。法律・政令・条約の公布、国会の召集、衆議院の解散、国務大臣などの任免・認証などがある。これらの国事行為には、すべて内閣の助言と承認を必要とし、内閣が責任を負う。

春闘:「春季賃金闘争」の略称。1955年、企業別組合の賃金交渉力を強くするために、総評傘下の5単産が共闘した賃金闘争が最初。1956年から総評が正式に取り組むようになった。

徳川家達:1863~1940。明治~昭和期の政治家。田安家の出身で慶喜の養嗣子。1868年静岡70万石を継ぎ、版籍奉還後静岡藩知事。77年イギリス留学、84年公爵、1903年以来貴族院議長5回。ワシントン会議で全権委員を務め、日本赤十字社社長、済生会・協調会会長など多彩な活躍をした。

本所一円地の住人:貴族や寺社の荘園など住人は幕府の命令が及ばなかったが、元の脅威を受け、彼らは守護の指揮下に配置され、本所に納入されるべき年貢は兵粮米として徴収された。また異国警固番役には本所一円地の非御家人も動員された。

正税:律令制下、諸国の正倉に蓄えられた稲(官稲)の中でもっとも代表的なもの。官稲には、本来、大税(田租に由来)・郡稲(出挙の本稲・利稲に由来)などの区別があったが、734年の官稲混合で両者が合体されて正税となり、官稲は、正税・公廨稲・雑官稲の3本立てとなった。

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