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売れないメニュー表の7つの共通点・売れるメニューに変える心理学


居酒屋さんの事例を元に、ついついやってしまう売れないメニュー作りについて書かさせていただきました。飲食店以外の業種でもサービス提供する際には価格表示はつきものです。

今回は価格で判断されず、注文をコントロールし売上を上げるテクニックをご紹介します。もちろん飲食店以外でも使えるテクニックですので、自社のサービスにご活用ください。

売れないメニュー表制作その1安いもの順に並べる

安いもの順に並べると脳がシステムを理解して「見ない」メニューを作ってしまう

これは飲食店のみならず全てのサービスに言える事ですが、安いもの順に並べると客は価格で判断するようになります。そうすると脳がどの項目をみても最後の方は排除してメニュー全体を見渡さないようになってしまいます。

メニューを作る際に重要なのは引っかかりを作る事

例えば1000円以下のメニューが並ぶ中、急に1000円以上のメニューが現れると「なんだこれ?」と目を引きます。そこを基準に再び見るようになるので、その次の行に本来のオススメを載せるのが効果的です。

注目されやすい冒頭に利幅が大きい・手早く提供できるメニューが◎

項目の冒頭はいうまでもなく、一番注目されやすい部分です。
そこは安いものではなく、手早く提供できるもの、利幅の大きいもの、手間のかからないものをもっていくのセオリーです。

売れないメニュー表制作その2手間のかかるもの原価率の高いものをお勧めにする

注文をコントロールし手間を省く

新しいメニューを紹介し、変化を見せる事も重要ですが、お店としては原価率が低く、手間がかからないものばかり注文された方が、注文がまとまるため提供するのがより楽になります。

新しいメニューというのはオペレーションが変化するため、手間ばかりかかってしまうというケースもままあります。

注文をコントロールし味とコストを安定させる

例えば手間は同じでも、原価率が高いビールより原価率が低いハイボールが出た方がお店としては利益が大きいですよね。料理に関してはこの辺りを考えずに「新しいもの・珍しいもの」をついオススメしてしまいがちです。

また、足の早い商品をオススメして回転率を上げるのも良いでしょう。回転率が上がる事で鮮度も上がりお客様には常に「美味しい」と言ってくれる状態を作りやすいです。

このようにメニュー表には注文をコントロールし、仕入れやコストを安定させる効果があります。

売れないメニュー表制作その3 松竹梅を作らない

これはすべてのメニューに対して作る必要はないのですが、お店の売上に貢献する人気メニュー・定番メニューに関しては最低限松・竹・梅の3種類を作る事をお勧めします。

居酒屋であればハイボールがビールと同じくらい人気になっています。例えば注文の割合が

ビール50:ハイボール50
だったとします。これにハイボールを3種類に増やす事で

ビール25:松ボール15:竹ボール50:梅ボール10
とビールの割合が減り利幅がアップする事でしょう。

これと同じようにお客の3割が注文する人気の唐揚げがあったとするとこれに松竹梅のようにラインナップを増やす事で、注文率をアップするでしょう。そうすると大量仕入れが可能となり仕入れコストを落とし、回転が速いため鮮度も上がり美味しくなると二重のメリットが生まれます。

売れないメニュー表制作その4 使い回しの効かないメニュー

以前関わったお店で、様々なメニューを提供するお店がありました。オーナーとしては美味しいものを提供したいという思いがあったのでしょうが、これはあかんやろ!と感じたメニューがありました。それはタコのカルパッチョです。

なぜタコのカルパッチョが悪いのかというと、他で使いまわせるメニューがなかったからです。生ダコは素材としては比較的高い部類に入ります。その上鮮度が命の魚介類のためタコのカルパッチョが出なければ捨てる事になってしまいます。当然ながらそのメニューは早々になくなりました。

せめて海鮮サラダ、タコのアヒージョなど使いまわせたり海鮮ピザなど人気メニューに入れる事ができれば良いのですが、他にはないメニューと差別化を測りすぎるとこのような失敗に陥ってしまいます。

売れないメニュー表制作その5 メニューが絞れていない

料理の上手い職人さんほど陥りがちな失敗です。様々な料理を作れるため、様々な食材を扱いたい気持ちはわかりますが、結局仕入れが増え出にくいメニューも出てきて今います。

例えば鶏肉など蒸す、焼く、煮る、揚げるの変化でサラダ、焼き鳥、煮物、唐揚げと別のカテゴリーの料理として組み込む事ができます。そのため同じ鶏肉ばかり提供していても、お客様としては違う料理を食べているので満足できるという結果となります。

また、メニューを絞るメリットはお客様を迷わせないという事につながります。人にとって迷うという行為は実はストレスとなっており、迷った末に選ばないという事にもつながります。

メニューを絞らないと買わない?コロンビア大学の行なった実験

コロンビア大学が行なった実験で、高級食材店でグルメジャムを6種類、24種類を用意し消費者の行動を比較する実験を行ったところ、24種類のジャムの方は60%の人が注目したのに対し、6種類のジャムは40%しか注目しなかったものの、6種類のジャムの方は注目した人の30%が購入し、24種類のジャムはわずか3%しか購入しなかったという結果になったそうです。

さらに行った実験では、選択肢が多いと脳が疲労し意思決定が困難になるという事です。実際に飲食店においても「おすすめは何ですか?」と聞かれる事が多いと思われますが、これは脳が疲労し「なんでもいい」という状態になっているのです。たまに「全部おすすめです」と答える店員もいますが、これはあらかじめお勧めを聞かれたらこれを答えるというルールを作っておくと良いでしょう。

売れないメニュー表制作その6 定番メニューに写真はいらない

居酒屋において、枝豆なんて写真いらないでしょ?と考えている方も多いのですが、定番で安いからこそ頼みやすいメニューです。これをお客様の2割が注文していたとします。写真を載せる事で「そういえば枝豆!」と枝豆の注文が5割に増えたとするとその恩恵はかなり大きいです。

枝豆は料理としてカウントされずらく枝豆を注文したところで他の注文が減るという心配がありません。その上、盛るだけと調理がいらないので、準備さえして飲み物と同時に提供可能なので、他のメニューが遅れたとしても枝豆が繋いでくれるため不満を解消できます。

その他、チーズ、ナッツ、もろきゅうなど調理の手間がかからない突き出しに写真を加える事で、お客様の不満を軽減し、手間もかからない、売上も上がると3つのメリットがあります。

このようにメインとはかけ離れたオプション的存在に注目を集める事でメインの利益を失わず追加で注文される事が増えます。ネイルサロンであればラインストーン、物販であれば保証期間延長などもその一つですね。

売れないメニュー表制作その7 写真がない/写真が汚い

選ぶ事に対し、脳が疲労しストレスを感じるということは前述で述べましたが、文字や数字は左脳で判断しているところ写真は右脳で判断するため視覚に入ってきやすくなります。ここで「選択」というストレスから解放され意思決定につながりやすくなります。

つまり写真は注文をコントロールする最大の武器となります。

魅力を落とす汚い写真は載せるべきではない

よくありがちなのが自分が撮った汚い写真をメニュー表に乗せてしまうことです。料理の全体像を載せたいから俯瞰で撮っているものの撮影者の影が入っていたり、全体像を写そうとするあまりごちゃついて何がメインなのかわかりにくい写真や、無加工で薄暗い写真など、魅力を伝わらない写真である事が多いですよね。インスタがはやるようになってからは、個人で撮影した写真のクオリティも格段上がり、すっぴんではなく化粧をする事を覚えましたが、やはり覚えたての化粧はケバすぎたり、不自然だったりするものが見受けられます。

魅力的なメニュー表はそのまま宣伝に使える

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以前製作したメニュー表になりますが、これをそのまま看板として製作させていただきました。正直なところメニュー表はすでにお客さんになっている人に向けたもののため、売上アップに貢献できる部分は微々たるものです。しかし看板や、ネットに掲載するものであれば集客に繋がるため、看板にする事をご提案しました。費用対効果をあげて、お客様に「得をした!かけた金額以上に儲かった」と思っていただくためには必要だったのです。

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まとめてお仕事をいただくと事前に看板製作も想定したデザインで作るため、安く提供できるのです。

このようにかけた費用以上に稼げるのが広告・宣伝と考えており、そのための企画・ご提案をさせていただいております。

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