創作物の「現実」ってなんでしょね? ~作家売買~
たまに、「この作品ってリアリティ(reality)がないんだよね~。」って感想を聞いたり、言われたりします。
なんなら詳細に、現実とリンクさせ「ここがオカシイ!」とレポートを書き出している読者の方もいらっしゃる。
創作物なので、リアルじゃないのは当たり前なんです。ノンフィクションやルポ、ニュース記事のような現実の話は書いてないんですよ。
だから、リアリティがないって言うのは「そうだね。」としか返せません。
創作物は、描いてあること全てが作家の脳内で作ったモノですから。「リアル」は描いてないんです。
現実のデータや制度などと、比べられても意味がないんです。
だから、「リアリティがない」って言われた時は「表現力がない」って意味合いに受け取っています。
つまり、「作家として致命的に下手」って言われてるのと同じと解釈してます。
精進します~
例えば、警察モノのミステリーを書いて、殺人事件の描写の時、殺害方法や被害者の描写って、ゴリゴリに色々、考えちゃいますよね。
何より、犯罪を題材にする時は、悪用されないように気遣います。あまりに現実味あるトリックを詳細に描いてしまうと、悪用される可能性もあるのでテキトーなボカシを入れたり、流したりします。
けど、テキトーすぎる描写だと白けるのは、読者として私も何度も感じたことあるので悩ましいです。
そこの加減が下手過ぎて「リアリティがない作品」って言われちゃってるんだろうな~って感じます。
現実を創作物として、読者に伝えることは作家として永遠の課題ですよね。
それでも、現実と創作物を比較しようとする読者が出るぐらい、その読者は創作物を「現実」に近いモノとして読んでくれていたんだな~っていう感慨も無きにしも非ずなんですよね。
って、「下手っぴ」って言われた作家の心の逃げ道のお話でした。
今日も、誰かに笑われていますように。