『飲食版 悪魔の辞典』 エピソード9~パイウォーターの夜明け
この記事はなに?
・こんな感じの「辞書の項目風 業界ブラックジョーク」集。
・投稿のほとんどは当事者の飲食従事者さん達によるものです。
・掲載にあたり「悪魔度を強める」編集あり。原文のツイートも埋め込んであるので、あわせてお楽しみください。
#飲食版悪魔の辞典 2019.12.5〜
【幻の〇〇】
希少価値が高いはずなのに、なぜか場末の店にも置かれているもの。
【希少部位】
大人の覚悟と財布がある人だけが、高級寿司店で頼めるもの。
【あしらい】
外国人客が、食べられると思って口に入れた後、吐き出すもの。
【ブレスの去勢鶏】
フランス産の最高の鶏。一羽三万円以上。ビロードの内張の木箱に入ってくるのだが、箱代をなくしてもう少し安くして欲しい気持ちになるもの。
【アレルギー】
申告をしないお客がいないか、コックを日々恐怖に陥れているもの。
【私に似合うカクテル】
受けた場合、ブルーキュラソーを使っておけば無難に済ませられる注文。
【チェイサー】
多くのお客や、勉強不足の従業員にとっては、水のこと。
【ビーフジャーキー】
バーに常備されている、従業員のおやつ。
【ヴィーガン】
地球上で最も贅沢な粗食のこと。
【移籍】
他の店であればまだマシな環境であろうという、誤った予想の持ち主がとる行動。
【求人サイト】
25歳前後の求職者をターゲットに、架空の待遇を掲載するサイトのこと。
【入社3ヶ月で店長】
求人フレーズのひとつ。「他社で10年以上店長経験がある場合」が省略されている。
【月給35~50万円以上】
求人フレーズのひとつ。この場合、現スタッフの最高値は35万円である。
【ライトサイド】
やり甲斐、お客様の笑顔など飲食業の希望的側面。固執したために組織の腐敗、人の闇堕ちを招くなど原典に忠実。
【ダークサイド】
飲食のヤバい部分に気付いた暗黒卿。フォースのツイッターでしか会話しないため内紛とかしない。たまに帰還するけどすぐ戻ってくる。
【「納得しないとやらないんです」】
スタッフの迷言のひとつ。タバコを吸いながらの発言だが、彼が営業中に喫煙することに他の人は納得していない。
【横の繋がり】
飲み会を開くのに使われる名目のこと。
【街コン】
オワコン。
【職人】
労働基準法が適用されない人のこと。
【繁忙期】
労働基準法が適用されない期間のこと。
【繁盛店】
労働基準法の治外法権。
【企業成長率】
もし上向いたら、労働基準法を守するかもしれない数値。
【喫煙者】
休憩を多くとる権利をもつ人たちのこと。
【定休日】
事務作業のために出勤する日のこと。
【連休】
最終日に自主的に仕込みに出てくる仕事中毒者を探し出すシステム。
【恫喝】
必要予算がゼロなうえ、それなりに効果のある人員管理方法、教育方法。
【品切れ】
その商品につかう容器や器具を、閉店前に洗って片付けられること。お客にとっては不利益だが、従業員からすると作業スペースが空くうえ、締め作業も前倒しできるので嬉しい。
【クリスマス】
居酒屋にお客が来ない日のこと。
【田舎ルール】
同地域の飲食店のバイトの掛け持ちを禁じるルールのこと。引き抜き防止のためと思われる。
【独立歓迎】
「あなたの独立時に暖簾代とロイヤリティを取ります」の意。
【おすすめ・おまかせ】
お店の良心をはかる尺度のこと。できる限り楽しんでもらおうという想いが溢れていることもあるし、低原価のものや余り物を処分して利益を出したい気持ちがだだ漏れなこともある。これらが値付けを含め素晴らしい店は大体いい店。
【年金】
1.支給日に連動して、地方飲食店の単価が上がる制度。
2.→<生活保護>。
【数量限定品】
1.昨日余った在庫処分品のこと。
2.食材の発注ミスで、予定数仕込めなかった商品のこと。
【月給】
求人要項のひとつ。店側が、適当な数字を書くところ。
【無農薬野菜】
食べる人の安全を守ろうとして、気候や虫に無防備になった食べ物。
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