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TTVR登壇報告&トーク番外編『「第三世代」以外の美術館とバーチャル展』

TTVRに登壇しました

こんにちは、早蕨わらびです。
5月30日、cluster上で開催された「TTVR」というイベントに参加しました。
TTVRは5分間で自分の得意話をするイベントで、clusterにおけるTEDのようなものです。

登壇することになったきっかけは、いちこんカフェでのやりとりです。

鈴木けんぽう渋谷区議 さん
「TTVR一枠空いてるみたいだから、わらびさん出てみたら? 京芸V展の話とか聞いてみたいな」

実はもともとTTVRにはいつか出てみたいなあと思っていたので、ここで退く理由もなく、タイトルを頑張って考えて申し込みました。もちろん少しは悩みましたが……。何度も背中を押してくれたけんぽうさんには感謝です。

タイトルは『「第三世代の美術館」とバーチャル展』

最近学んだ知識が偶然にも京芸V展の『Unseen Sights』のコンセプトを支えてくれるような内容で、考えをまとめておきたかったのでこの話題に決めました。
なので、話す内容はタイトルを決めてから学習しつつまとめていった感じです。

実際のトーク内容はこちらの動画をご覧いただければと思います。

登壇した感想ですが、こういった発表の場は自分の思考を整理するためにとても重要だなと感じました

今回はTTVRで話す内容を完成させるにあたって、一日必死に調べたりまとめたりしていました。おそらくTTVRで話すのではなくただ自分のなかでまとめるだけであれば、これほど迅速にかつ丁寧に考えてはいなかったでしょう。

今こうしてnoteを書いているのもそういった発表することへの重要性を実感してこそなのですが、TTVRはあらゆる発表の機会の中でもこういった傾向が強く感じられました。

さて、TTVRでは「第三世代の美術館」の考え方をバーチャル展に適用したことをお話しましたが、当然まとめているなかでほかの世代とバーチャル展との関わりも気になってくるわけです。ということで、「第三世代」以外の美術館とバーチャル展について書きます。

「第三世代」以外とバーチャル展を考える

「第一世代」とバーチャル展

「第一世代」はTTVRでも説明した通り、18世紀末ごろまでに成立した王侯貴族のコレクションを公開する目的で設立された美術館です。
特徴としては、コレクションの常設と、歴史のある建築が美術館として採用されている点でした。

バーチャルでこれと似たようなことが起きるとすれば、王侯貴族に限らず個人が、それぞれの保有しているワールドに作品コレクションを持つようになるのではないかと考えます。NFT*がもっと普遍的なものになっていけば、こういったことの実現可能性は高まっていくと思います。

*NFT
NFTとは、「偽造不可な鑑定書・所有証明書付きのデジタルデータ」のこと。暗号資産(仮想通貨)と同じく、ブロックチェーン上で発行および取引される。(https://www.sbbit.jp/article/fj/60992

また、歴史のある建築が美術館として採用されるという点で言えば、すでに名所となっているワールドで作品を展示するということも考えられます。現状、バーチャル展をするとなると一から会場を制作するのが普通ですが、名作ワールドとアート作品とのコラボレーション展覧会というのはまだ無いと思うのでやってみたいなと思っていました。

「第二世代」とバーチャル展

「第二世代」は、いわゆる「ホワイトキューブ」と呼ばれる展示空間で、白い壁や可動壁が特徴的です。

このホワイトキューブに関しては、実はバーチャル展について既に言及されている方がいます。

この記事はバーチャル建築家として活躍する番匠カンナさんによる「1%の仮想」展についてのレポートですが、そのなかでホワイトキューブについて説明しています。

自分なりにまとめると、ホワイトキューブには「これはアートの展覧会ですよ」というメッセージが込められており、そこに置かれるものがすべてアートとして振舞うようになる、といったお話です。(記事ではさらに「1%の仮想」展のコンセプトにそった説明がされていますがここでは省略します。おもしろいから読んでね!)

多くのバーチャル展覧会において未だにホワイトキューブを再現したバーチャル空間に作品を展示しているのは、こういった空間としての特性が与える影響も大きいのではないでしょうか。そう考えると、リアルにおいてホワイトキューブ型の展示が一般的である以上、バーチャルでもこの展示のカタチは消えないし、むしろ大いに活用できると思います。

たぶん、なにもないホワイトキューブのワールドになんの変哲もない3Dオブジェクトを設置したら、その場で数分間考え込んでしまう訪問者がいると思います(笑)まあ、こういった実験的な行為は現代美術の世界では立派なアート行為として認められそうな気もします。(むしろ好まれそうな気さえする……)

おわりに

最後までお読みいただきありがとうございます。
今後も出来る限り活動の記録を残していけたらなと思うので、よろしくお願いします。

告知です。
6月5日(土)、clusterで「みんなで行こう!バーチャル美術館!」というイベントを開催することになりました!

サムネイル(イベント内容あり)

▼イベント詳細

京芸V展を鑑賞者の立場からツアーして下さるさくら(さく)さんや、REALITYで音楽配信をしており美大生でもある五寸釘きゃみさんなど、いろんな方が関わってくださっています。準備段階から皆さんの熱量を感じていて、非常に楽しみです。

お時間ありましたら、当日会場にお越しください。

ということで、今回は以上です!

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