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はるのさわ❣️やさしさの輪を広げようメンバー【限定100人】

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子どもたちが未来に夢と希望が持てるように、ワクワクと子どもたちを繋げる。 日常の話→社会のこと→政治のこと→安心して対話ができる場所 得意なことを少しだけ、無理をしなくてもできる… もっと読む
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#小説

【無料】はるのさわ共同運営マガジン開設のお知らせ「100人限定」

こんにちは はるのさわです。 ご覧いただきありがとうございます。 本日は共同運営マガジン【無料】のお知らせです。 最新の自己紹介の記事です。 やさしさの輪を広げよう共同運営マガジンの主旨 コンセプト やさしさのバトンを次の方へ やさしさのペイ・フォワード 無理をせずにできることを少しだけ、そんなやさしさの輪を広げたい。 それが、未来の子どもたちの幸せに繋がっている。 未来の子どもたちが夢や希望を持てるように! 教育に関する記事、将来の子どものことを考えている記

共作小説【白い春~君に贈る歌~】第1章「ホスピス」③

〈12月17日〉 今日からホスピスに入院することになった。 私の最後の時間を過ごす場所。 せっかくだから、思ったこと、感じたことを、心の赴くままに日記に記しておこう。 誰が読むというわけでもないけれど、もしかしたら私の小さな気づきが、何かの役に立つ日もあるかもしれない。 そんなささやかな期待も込めて、書き始めます。 ♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢ 最初に甲状腺がんだと聞いた時は、意外にも冷静に受け止めている自分がいた。 母が同じく甲状腺がんで亡くなっ

【ショートショート】近所のファミレスで (1,915文字)

 夜、近所のファミレスで本を読んでいたら、隣の席に小さなゾウがやってきた。無印のライトブルーなシャツを着ていた。ユニセックスなデザインだったから雌雄は判然としなかった。  最初、着ぐるみかと思った。でも、ゾウはメニューを一通り眺めた後、タブレット端末から注文しようとした。だが、ゴツゴツした手では上手く操作ができないらしく、 「パオン……」  と、悲しい音を長い鼻から切なく漏らしていたので、本物に違いなかった。  迷ったけれど、わたしは文庫本を机に置いて、 「大丈夫で

絵本の文章を書いてみたい📔🖍️

ボクは今、さみしくて。 たーくさんのナミダが出てくるの。 えーん。 えーんえーん。 「どうしたの?」 あのね、おむねがチクチクするの。 「どうして?」 お話したいことがいっぱーいあるの。 でも、うれしいことを言う人も、かなしいことを言う人もボクにはいないの。 「キミのおむねの中から話しかけているよ」 おむねの中? なんで、声がきこえるの? どこかに、かくれてるの? おーい! 出てきてよー! ボク、たくさんお話したい! どこにいるのー? ここかな? ちが

小さなバラと素敵な音楽物語

♪♪♪ 小さなバラと素敵な音楽物語 ♪♪♪ 名曲物語 & 演奏会プログラム  筋金入りシューマニアーナの音楽ライターです。ロマンティック・シューマンを初め、偉大なリスト、哀愁のチャイコフスキーが、とりわけのお気に入り。クラシック音楽の源泉バッハに、天上のモーツァルトは別格として、主にロマン派ピアノ音楽を軸に、作曲家や名曲にまつわる愛にあふれた物語を綴っています。 小説  短編あり長編ありの小説は、軽やかなファンタジーや、心躍る冒険物語の世界に皆さまを誘いたく、執筆秘話

夢と憧れと現実と

朝起こしてくれる人がいる。 どれだけ幸せな事なのだろう。 声をかけてくれるまで、 その人の事を考えているのだから。 起こしてもらった自分は少なくとも、 相手に悩ませている時間が存在している。 ずっと想っていた人と、もし想い合う事があったら本当に幸せなのだろうか? 好きな気持ちは土台にありながら、 お互いの空間で日常を過ごせれば幸せ。 そこには『安心』がある。 一人の大切な人と、一人の友達。 友達の全てが羨ましい。 大切な人に会うにはいつも隣に友達がいる。 時間が経

📕小説(ショート)【モノローグ】 787

 もしかしてあの方の人生に寄り添えるかもしれないなんて、どうしてそんな突拍子もないことを本気で考えてしまったのかしら。 有頂天になる様は、さぞかし滑稽に映ったでしょうね。  眩しかったのですよ。 好きなこと、好きなもの、好きな方のことを、何の衒いもなく 「好きです」 と言う素直さが。 懸命に責任を果たそうと奔走する姿が。 悔しいときに隠しもせずに泣ける強さが。 ええ、弱さではなく強さです。 泣けるほど激しく想いを注いでいるという証拠ではないですか。  ただひとつ、胸が苦し

【読書コラム】「逃げてもいい」のその先へ - 『非・バランス』魚住直子(著)

 子ども向けの読書会で扱う本を探していると、いい内容なんだけど、ちょっと難しかったり、長かったり、うまいこと扱えない作品が出てくる。  以前、紹介した『トレモスのパン屋』という本もそのひとつだった。  わたしは漫画やゲームが好きな子どもだったので、児童書をあまり読んでこなかった。本が好きになったのは中学生の頃。塾の先生からカフカの『変身』や小林秀雄の『考えるヒント』を勧められ、図書館で借りてみたら抜群に面白く、一気にハマってしまった。  だから、三十歳を過ぎ、いまさらな

📕本音

頭では分かっているし、 もし、その時が来たら覚悟もできている。 そう決めているはずなのに。 やっぱり、憧れていることがあって。 その光景を目撃するたびに、 「いいな」って。 ついつい言葉に出しちゃって。 自分の人生だから、自分で決めればいい。 でも憧れを捨てられなくて。 待っていたら降って来るんじゃないかって。 そんな都合の良い話、ある訳ないのにね。 『素直になる』 こんなに難しいと思ってなくて。 誰か救ってくれないかなって。 昔はもっと優しかったのに。 もぅ

🌟お知らせ🌟共作小説【白い春〜君に贈る歌〜】第2話公開!制作秘話💖企画イベント開催💖

いつも私の記事をご覧くださり、本当にありがとうございます♪ 昨日、めでたく【白い春〜君に贈る歌〜】の第2話が三鶴さんのnoteより公開されました☺️🌸 三鶴✖️仲川光🌸 共作小説【白い春〜君に贈る歌】第1章「ホスピス」②⇩⇩ 【白い春〜君に贈る歌〜】第1章「ホスピス」② 第2話は三鶴さんのnoteで❗️ぜひご覧ください😌🌸🌸🌸 さて、ここからは、白い春のお話を紹介したり、制作秘話をお伝えする振り返りnoteをお届けしたいと思います! (※記事後半にお知らせがありま

🕊️💌父さん、母さん

一人になりたいって強く思って。 物理的に距離をとった時期。 誰にも何も言われたくなくて、 縛られる生活からどうしても逃げたくて。 あの時は楽だった。 一人になったら姿見が欲しいってずっと思っていたから、安めのだけど自分でシールを貼ったりして可愛い布をかけて。 これからはお化粧もスキンケアも、とにかく自分を見る為の相棒となった。 楽しくて。楽しくて。楽しくて…。 楽しかった? なんでかな?いつからか、笑っていない自分が写り始めて。 その内、布を掛けっぱなしになった。

📕小説(ショート)【チェンジ】 785

 いつの間にかアジサイがこんなに咲いてたんだね。 毎日通っているのに気がつかなかったな。 アジサイの花言葉は確か 「移り気」「浮気」「変節」 青色なら 「冷淡」「無情」か……  俺が変わったって思ってるんだろうな、きっと。 そう思わせた俺が悪いの? そんなつもりはなかったんだけどな。 これってさぁ、俺が悪かったって思わなくちゃいけないことなの? 「ごめん」 とかいわなくちゃ駄目なの? どうして謝るんだ、俺? 何か悪いことした?  でもなぁ、みっともないとこ見せちゃったしなぁ

超ショートショート/ 「永遠の命」

時は2030年代。 私は永遠の命を手にいれることができた。 いままで、やりたいことも我慢して、コツコツお金を貯めてきた。  やっと、幸せになれる。死を恐れることはない。 うふふ。 テクノロジーの発展によって、2030年代には、 自分の魂をサイボーグ人間へ移植することができるようになっていた。 死を恐れる必要はない。永遠に生き続けることができる。 私は浮かれた気持ちになった。そして、いままで我慢してきたことをたくさん行った。高級なスポーツカー、世界旅行、そして美女との交

共作小説【白い春~君に贈る歌~】第1章「ホスピス」②

「失礼します」 「あ。はーい」  ずいぶん明るい声だ。ホスピス病棟で、こんなに明るい声を聴いたことがあっただろうか。  カーテンを捲る、ほんの一秒にも満たない時間、上野さんの顔を想像する。なぜかわからないが、昔の恋人がつけていた香水の香りがほんのりと鼻をかすめた。が、もちろん、気のせいだった。     真っ白い肌の女性が、ベッドの頭側を上げて座っている。テーブルで本を読んでいたようだ。ブックカバーをかけているから、何の本かはわからない。しかし、猫と魚のお洒落な柄である。手