無の時間

忙しなく時間が過ぎ去ってゆく中、
寝たり食べたり、動いたり話したりしてると、
気づいたらもう、時は止まってはくれなくて。

ふとある時、思うんだ。
「自分は今、なにしているんだろう。」って。

ピタッと普段している行動がない時間。
ふと我に帰っている時間。
そんなときに空白の時間があることに気づく。

そして、何かに気づいたかのように突然、
頭のなかで思考を張り巡らして。

「4月からは本当は教壇に立って、
子どもたちと過ごしている。」はずだった。

なんだろうなぁ。
一瞬一瞬の積み重ねで成り立つこの時間。

子どもたちに「担任になってよ!」って、
教育実習の最終日に言われたあの時、
こんな表情でこんな声色でこんな眼差しで。
鮮明に覚えているよ。

先生はさ、
君たちの担任になれなかったとしても、
心の中ではいつでも覚えているし、
一生覚えているよ。

そんな何気ない言葉でも元気貰えるんだ。
教育者とは難しくて、でもやりがいがあって。
そんな単純なものではない世界に、
足を踏み入れようとしている自分を誇りに思う。

とにかく一歩ずつ進んでいる。
そんな実感や感覚を忘れない。

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