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北部と南部の違い|まだまだ発展するベトナム


前回の記事で、ベトナムについての基本情報をお伝えしました。

https://note.com/saw_satoyoshi/n/na3d81d71f65a

この記事では北部と南部の違いをより詳しく説明します。

①ファッション

まず北部には短期間ですが冬があります。そのため衣替えの習慣があり、セーター、コート、マフラーも使います。一方南部は一年中同じ格好で過ごします。特に有名なのは南部の女性はジーンズ生地のホットパンツ(丈の短いショートパンツ)を何着も持っています。バイクの二人乗りをして後ろにホットパンツの女性が乗っている絵はまさにホーチミンの代表的な光景です。北部は冬があるだけではなく、一年を通して曇りの日が多いです。南部は長い雨季があるもののスコール的な降り方なので、一年を通して日差しがとても強いです。そのため、南部は紫外線カットのために昼間は顔も体も布で完全に覆って移動しています。この気候の違いで、北部はどんどんオシャレになってきています。韓国のメイクやファッションが人気なので、2020年時点ではかなり韓国に追いついてきています。南部は相変わらず昼間は顔を布で覆い夜はホットパンツです。たまにオシャレをしようとしても、慣れていないため、古いデザインのボディコン風ワンピースに厚化粧になってしまうのです。


②人付き合い

冬もあり厳しい環境で育っていることで、北部の人は無骨で初対面の人に対して無愛想です。今でもこちらから「シンチャオ」と声をかけてもニコッとしてくれる人は少ないです。仕事においても、やはり一瞬で打ち解けるのは難しく、北部のスタイルに合わせて一緒にウォッカを飲んで共にアイデアを出し合って仕事をした頃に、ようやくお互いを信頼し合うようになります。これは恋愛も同じで、可愛いから、格好いいからといってすぐに恋愛にはならないのが北部です。特に男性陣は振り向いてもらえるまで相当の忍耐が必要になります。しかし、それが理解されると、その後は辛いときも含めて良い関係を長く続けることができます。仕事の場面においても長く働いてくれるのは北部の人です。

一方南部はどうかというと驚くほど逆で、愛想が良くて人懐っこく、すぐに仲良くなります。外国人がベトナムでビジネスを始める時は必ず、秘書や通訳のスタッフを雇いますが、ものの数日で上司の思いを汲み取って手足となり活躍してくれます。多少厳しい事を言ってもこの時点では大丈夫です。恋愛でも同じです、むしろ最初はお互い気を使ってうまくやるのが南部の良いところです。

しかしながら、ある程度時間が経つと状況は一変します。目に見えない溝がお互いの間に生まれて、何をしてもうまくいかなくなります。そして以前とは全く異なる態度に豹変します。急に退職通知のメールが届いたり、恋人なら連絡がつかなくなったりします。これに困惑してきた日本人は多いです。私はホーチミンで10年間ビジネスをしていますので、何度もスタッフとこのやり取りをしてきましたが、これを未然に防ぐことが難しいのです。(自分が傲慢なだけなのか、と悩んだりもしました)ただし、これには続きがあります。仲違いしても、またある程度の期間(感覚的に1〜2年)過ぎると、当時の事をすっかり忘れてカフェに誘われたりします。そしてすぐに打ち解けて、また一緒に働くことも多いのです。

ハノイかホーチミンか、どちらが良いのかいまだにわかりません。


③お金の使い方

最後は冒頭にもあったお金のリアルな使い方について。北部はなんといっても家です。これは北部から移住してきた南部の人も含まれます。DNAに組み込まれています。普段は倹約をしてお金を貯めて家を買います。自分の家を買った後は、子供や親戚のためにまたお金を貯めます。それほど、生活基盤の安定というのが大事なのです。

南部でも家を欲しがりますが、同時に車も買ってしまったりします。ローンを組んで家を買っているのに、お金の出ていく車を同時に買ってしまうのですから、それではいつまでたっても生活基盤は作れません。そもそも、車を使って移動できるようなところはホーチミンにあまりありません。それでも、南部の人はなんだか楽しそうなのです。

若い人のお金の使い方も興味深いです。ハノイとホーチミンの街中を見ると歴然としています、ホーチミンの居酒屋では若者が多く、よく食べて飲んでいます。感覚的にハノイの倍ぐらいはお店に人が入っています。それもそのはず、給料日が毎月5日だとしたら、10日までにはほぼ使い切るからです。私はオンラインショップも使って日本製品を売っていますが、ホーチミンで商品の売れた日を年間で計算したら圧倒的に給料日直後が多かったのです。個別にヒアリングもしていますが、給料日前は食べるお金がなくてインスタントラーメンを食べている人が多いのです。(私の社会人5年目ぐらいもこんな感じでした)

この事実が、ホーチミンが商業の街となった一つの要因ではないでしょうか。


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