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ホーチミン、格安シェアハウスでの洗礼|ベトナム移住リアル体験記

格安アパートでベトナムを感じる

2012年に住んだアパートはホーチミン1区でも有名な安アパート街、グエンディミンカイ18番地にある、家賃2万円のワンルームでした。この部屋は家族の住む6階建て一軒屋の4〜6階部分で計6部屋を貸し出しており、日本人や韓国人を中心に外国人が多く住んでいました。

私は最上階でエレベーターもなかったため、螺旋階段を目が回りそうになりながら登っていましたが、小さな部屋の窓から見える路地裏の光景は、まさに「3丁目の夕日」のワンシーンのようで「今ベトナムに住んでるんだなぁ」と実感できる場所でした。 

このタイプのアパートは「ROOM FOR RENT」と呼ばれ、デポジットも不要で家賃を毎月前払いで払うだけです。何も言わなければ毎月更新されて、出て行きたければいつでも出ていけるというシステムです。

家賃は2万円(2012年当時500万VND)なので、ちょっと焼肉代でも払うような感覚の家賃で非常に嬉しかったことを覚えています。

ベトナム一軒家でシェアハウス

このワンルームアパートはコスパ最強だったのですが、日本の両親に預けていた2匹の犬をベトナムに連れてくることになったため、もう少し広いところへの引越しを決意しました。この頃、ホーチミンで日本人が経営する老舗美容室「VAMP」に通っていたのですが、そこの男性スタイリストであり、バンドも一緒にやることになる山ちゃん(山崎さん)と一緒に一軒家を借りてシェアしないかということになり、犬と共に引越しをしました。

そこは前述のグエンディミンカイ18番と同じ通りであり、川を渡ると名前の変わるソービエットギーティン220番という、日本人には相当発音の難しい所でした。3階建130㎡はある日当たりの良い駐車場付き一軒屋を7万円で借りました。2人でシェアしているので1人3万5千円で、もう1人シェアに入れたら2万3千円という破格の値段で一軒屋をシェアできました。

しかし、安いのには理由があり、洗濯や掃除のサービスがついていませんでした。そしてホーチミンの一軒屋の1階はとにかくゴキブリが大量に出ます。生きていれば隠れてくれるので良いのですが、毎朝なぜかひっくり返ったゴキブリが3匹ぐらい横たわっていて、それを片付けなければならないことが何より苦痛でした。

大潮の恐怖

さらに追い討ちをかけることが起こりました。

それは10月の後半でした。この時期は大潮といって海面が上昇する時期らしく、大雨が降らなくても道路に水が溢れていたりします。とある夜、同居人の山ちゃんが「ヨッシー大変だよ!」と呼び出してくれて、急いで1階に降りてみるとなんと、一面水浸しです。裸足になってキッチンやトイレを見に行くと恐ろしいことにトイレの便器から水が吹き出しているのです。

1階に置いてあったゴルフバッグやギターを2階に上げて一晩を過ごしました。翌朝水は引いていたものの、壁には膝ぐらいまで水が上がってきた跡があり、床は砂塗れです。砂というか多分汚物も多分に混じっていたと思います。翌日大家に説明して、道路側に土嚢を用意してもらい、清掃は自分たちでやりました。しかしその2週間後もう一度同じ事態が発生し、心が折れてしまった我々はそれぞれ新しいアパートへ引っ越しました。それ以来一軒家に住むのはやめました・・・。

今となっては懐かしい思い出です。

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