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酔いどれ雑記 112 郷愁


激重たい話が連続したので、このコーナーのタイトルらしい話でも。まぁ、全然気に入っていないタイトルで適当に付けただけ、いつか良いのが思いついたら変えたいと思いつつ第112回......。

以前、旅行中は好きなわけでもないのによくジョニーウォーカーを飲んでいたという話をしましたが、あれは思えば菊正宗のCM曲 『初めての街で』 みたいなものなんでしょう。処変わっても同じという安心感を求めていたのかも知れません。

わたくしは当時ヘビースモーカーでしたから、毎回成田の免税店でハイライトをワンカートン買って行きましたが、10日ともちません。なので現地の煙草を調達するのですが、これは世界的ブランドでも違う味だったりするので油断できません。どこでも買えそうなのはマルボロでしょうか、いやぁ、あれは本当に国によって味が違いました。
こちらはイェルサレムで買ったものですが表側がヘブライ語で裏側がアラビア語。

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ハイライト、あちこちで大人気(?)でした。ひょんなことから一本あげて「何これ、旨いな。一箱譲ってくれないか?そこの煙草屋で代わりを買って渡すからさ、何がいい?」「じゃぁオーストリア産のやつで。何でもいい、任せる」というやり取りをした、ウィーンのマリアヒルファー通りで声を掛けてきた名前も知らない兄さん、元気でしょうか。代わりに手にしたのは赤い箱だったのは覚えているのですが、メンフィスかな?多分そう。

遠い国のカフェやバーで知ってる曲が流れてくるのもまた、なんだか落ち着きます。自分が好きな曲も結構ですが、世界的に有名な誰でも知っているような曲が聴こえてくるというのは妙な安心感があるのです。一人旅は好きなんだけれども、その場にいる誰かと同じもので繋がった瞬間は得も言われ心地よさがあるのです。いや、心地よいというより「あっ、」って感じが近いです。

サンデマンのポートワイン。もうあの時の味は忘れました。違う味かも知れないし同じかもしれない。けれど窓の外が気に入らない。ここじゃない、ここじゃない。