Noe

生まれながらにしくじってるパンク中年。今までの人生や好きなものについて色々綴る。 音楽…

Noe

生まれながらにしくじってるパンク中年。今までの人生や好きなものについて色々綴る。 音楽は初期パンクと80年代初頭までのニューウェイヴやポストパンクが特に好き。 よろしければこちらもよろしくお願いいたします。 https://twitter.com/opium_703

マガジン

  • 雷雨の翌日にわたしは生まれた

    波瀾万丈の私の半生を綴った手記。不定期連載。写真は私の誕生花、ニゲラ。花言葉は「とまどい」「夢の中で会いましょう」「不屈の精神」。

  • 自伝のこぼれ話

    自伝『雷雨の翌日にわたしは生まれた』の余談。本編を全く読まなくても分かる気軽な話の寄せ集めです。

  • Punk of me--好きな音楽の話

    私の好きな音楽について。70'sパンクや80年代初頭のポストパンクが好きだけれど偏っていてかなり浅いです。

  • ただの日記

    文字通り、ただの日記。テーマがない、ただ書き散らすだけの。

  • タヒチの女ー母の死についての覚書ー

    私のことを虐待していた母に余命宣告......? 一体どうしよう、会うべきかーー母を人として葬るべきか。 虐待サバイバーの苦悩、葛藤、心の叫び!

最近の記事

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Noeの自己紹介、プロフィール・改

このnoteには手記や雑記、過去の話、私の人生、普段考えていること、自分の好きなものなどについて綴っていますが、フォロワー様や読者様が増えてきたのもあり、改めてざっと自己紹介をしてみたいと思います。 ・40代後半の女性、未婚、子供なし。 ・機能不全家族育ち。貧困、底辺、教養ゼロ、知的障害あり疑いの両親に虐待されて育ちました。いじめ、モラハラDV、ストーカー、性被害経験者です。夜職(色々)の経験があります。ここら辺のことは自伝等に書いています。 ・がん患者です。ステージ1

    • 雷雨の翌日にわたしは生まれた(仮)<181>

      ポルトガルの海 部屋に戻ったけれどまだ11時前だ。バーにリカルドはいなかったし、一昨晩とは別のバーテンは不愛想で、大勢の団体客がテーブルで騒いでいた。カウンターには私一人。だから一杯だけにした。酒が飲みたいだけなら買って来た酒を部屋で飲めばいいけれど、私は雰囲気を楽しんだりそこに居合わせた人たちとちょっとだけ会話がしたいという理由でバーに行く。だからつまらなかったら一杯で帰る。 明日はゆっくりだ。リスボンに発つのは午後5時過ぎなのでそれまでは完全な自由時間。どうしよう。希

      • 雷雨の翌日にわたしは生まれた(仮)<180>

        紙吹雪 フンシャルの街を一望出来るレストランで夕食。夜景が綺麗だ。空気が澄んでいるからか星がいくつも輝いている。せっかくだからソテツが夜風に揺れているテラスで食事を楽しみたいけれど贅沢は言うまい。 「明日でマデイラも最後ね。カーニバルはちょっと期待外れでしたけどなかなかいいところでした」 「そうですねぇ、こんなところまでツアーじゃなければ来る機会なかったでしょうし」 このツアーで訪れたところで一番どこが気に入ったかツアーメンバーが話している。それぞれ違うのがまた面白い。ア

        • 雷雨の翌日にわたしは生まれた(仮)<179>

          雨、風、夕日 昼食後、北部の海岸線を東へ東へと進むと雨は本降りになってきた。途中、いくつかの村を観光したけれどまだ眠気が収まらない。伝統的な茅葺きのとんがり屋根の家がいくつか並んでいるところで集合写真の撮影。E旅行社のツアーに参加すると帰国後にこの写真と旅の詳細なレポートに加え、参加者の寄せ書きが送られてくるらしい。うーん、どうせなら本土のどこかで撮ってほしかったなぁ。ポルトでもコインブラでもサン・ヴィセンテ岬でもどこでもよかったから。だって、ジョゼさんが写っていないなんて

        • 固定された記事

        Noeの自己紹介、プロフィール・改

        • 雷雨の翌日にわたしは生まれた(仮)<181>

        • 雷雨の翌日にわたしは生まれた(仮)<180>

        • 雷雨の翌日にわたしは生まれた(仮)<179>

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        • 雷雨の翌日にわたしは生まれた
          181本
        • 自伝のこぼれ話
          27本
        • Punk of me--好きな音楽の話
          63本
        • ただの日記
          38本
        • タヒチの女ー母の死についての覚書ー
          27本
        • 闘病記、或いは病みの記録と困った人たちのこと
          58本

        記事

          雷雨の翌日にわたしは生まれた(仮)<178>

          神秘 部屋の電話が鳴る。何事か。思わず跳ね起きる。 「ハロー?」 「ボン・ディア、グッド・モーニング…...」 「ボン・ディア、オブリガード」 ああ、モーニングコールを頼んでおいたんだっけ。それにしても眠い、眠すぎる。今日は観光なんてせずに部屋でダラダラ過ごし、気分が向いたら散歩に出てショッピングをしたい。仮病でも使って休んでしまおうかという考えが過る。いや、ダメだ。みんなに心配を掛けてしまうし、ただでさえ私はブラックリストに載りかねない要注意の客なのに。 「おはよう、ミ

          雷雨の翌日にわたしは生まれた(仮)<178>

          雷雨の翌日にわたしは生まれた(仮)<177>

          Noites da Madeira カジノを後にするとすっかり夜が更けていた。みんな、いつもはこんな遅くまで起きているなんてことないんじゃないかしら。日本で生活しているときも旅行中も。私を励ますために集まってくれたのかも知れないと思うと申し訳ない気持ちになる。 目の前に停まっているタクシーに乗り込んだけれど誰もホテルの名前を覚えていない。しかしカードキーのお陰で助かった。外出する度にフロントに置いていかなければならない鍵だったら迷子になって土田さんに迷惑を掛けてしまったこ

          雷雨の翌日にわたしは生まれた(仮)<177>

          自伝のこぼれ話 27

          自伝の本編、書くの楽しいんだけどたまに違うことも書きたくなってしまうのね。というわけで本日も少しだけ脱線。 本編で出てきた、ポルトガルのマデイラ島で買った香水「マデイラの夜」、まだ箱だけ残ってる。 本編では触れなかったけど、'pour homme'と書かれてる通りこちらは男性用なのね。女性用もあったんだけどこっちの方が香りが好みだったので購入。ちなみに30ユーロ。極楽鳥花のイラストは写真じゃよく分からないと思うけどエンボス加工されてる。もう中身は(瓶含め)持ってないんだけ

          自伝のこぼれ話 27

          雷雨の翌日にわたしは生まれた(仮)<176>

          Life is a gamble あんなに賑やかだった街がウソのように静かだ。島で一番のカジノがある大きなホテルの辺りですら人があまり歩いていない。それでも潮風は気持ちよく吹いているし街の灯りは綺麗だ。 パスポートを提示して4ユーロの入場料を払うと紙片を手渡された。日付と名前にパスポート番号、国籍、そして年齢が印字されている。25 Anos……私はもうすぐ26歳になる。ポルトガルでは何歳からカジノに入れるのだろうか。 中に入ると広い空間には客がまばら。ルーレットやポーカ

          雷雨の翌日にわたしは生まれた(仮)<176>

          雷雨の翌日にわたしは生まれた(仮)<175>

          運命の女神 ショッピングセンターを出ると街は仮装をした子供たちと観光客でごった返していた。今日は一年でマデイラが一番盛り上がる日。この日を楽しみにしている人々が沢山いるのだろう。今日が晴れでよかった。 大道芸人や飲み物を売りにやって来る人もそこら中にいてお祭りの雰囲気満点だ。赤いとんがり帽子を被った人がキャラクターや携帯電話を模した風船を売っている。ティアラを頭に載せ、ピンクのドレスを着たお姫様のような少女が風船を選んでいて、その横には父親らしき人が温かい眼差しを向けなが

          雷雨の翌日にわたしは生まれた(仮)<175>

          雷雨の翌日にわたしは生まれた(仮)<174>

          Something red マデイラで一番大きな市場、ラヴラドーレス市場を見学する。カラフルな縞模様の民族衣装に身を包んだ人が花や果物を売っている。極楽鳥花も初めて見た。本当に南国の鳥みたいな形と色をしているんだなぁ。一本だけ買ってホテルの部屋に飾ろうか。けれど本土に持って帰るわけにはいかないしそのまま残して発つのはなんだか寂しい気がする。そう、なにか忘れ物をしたような気持ちになってしまうだろう。 「この花、なんて名前ですかねぇ?蘭には間違いないと思うのですけど」 門田さ

          雷雨の翌日にわたしは生まれた(仮)<174>

          雷雨の翌日にわたしは生まれた(仮)<173>

          Sissi Is A Punk Rocker 疲れていたからか、バーから戻ってシャワーを浴びてすぐに眠ってしまったようだ。カーテンの隙間から柔らかな光が射している。天気予報通り今日は晴れ。午後にはカーニバルが楽しめるだろう。 曲がりくねった狭い山道をバスは上っていく。これはちょっと怖い。落ちたらひとたまりもない断崖絶壁、スリル満点。 16世紀にフランスの海賊から逃れるために修道女たちが隠れ住んだ村だの、マデイラ最高峰の1800メートル超の山だのを見学するけれどなんだかボ

          雷雨の翌日にわたしは生まれた(仮)<173>

          Punk of meー私の音楽遍歴 63

          ※この投稿、Xにポストしたこととかなり重複します。 先日こんな投稿をしましたが、一昨日無事に手元に届きました♪ リリースは7月5日、今日なのですがなぜかそれより前に発送&到着しました。 Xで「届いた!」というポストは私が初なのかな?彼らのファン、海外の方を含め沢山フォローしていますが、そのようなポストは今のところ見つけられません。 私はこれまでかなりの回数ロイヤルメールで物を送ってもらったことがありますが、今回は新記録、なんと5日以内に届いてビックリです。 こんな感じ

          Punk of meー私の音楽遍歴 63

          雷雨の翌日にわたしは生まれた(仮)<172>

          オレンジジュース、ジョニーウォーカー 搭乗手続きを済ませたけれど、出発まで2時間ある。売店で飲み物とドイツ版VOGUEを買ってロビーで読む。今年の夏のトレンドはサファリルックと赤い小物らしい。付録の小冊子は美容特集。新しい口紅が欲しいな。サンローラン、シャネルにボビーブラウン……チープなポルトガルのメーカーのでもいい。ああ、アルブフェイラのお店の赤いブーツ、もう売り切れちゃったかな。 「次会えたらポルトガル語で話したいな」とあのひとに言ったのになぜ私はドイツ語の雑誌なんて

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          移り香 リスボンの地理はなんとなく頭に入れたけれど、バスが今どこを走っているのかまるで分からない。車窓から見るリスボンの街、とっても素敵。やっぱり都会はいいなぁ。人が沢山いて、活気にあふれているーーけれどワクワクなんてしない。マデイラなんて行きたくない。 バスが入れない狭い路地にレストランはあるらしい。広い通りでバスを降りて5分くらい歩く。 この店は観光客目当てというより地元民が少しだけ贅沢な食事を楽しむようなところだろうか。なかなか雰囲気がいい。 まずは野菜のクリー

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          リスボンで別れたポルトの男 アルブフェイラからバスに揺られること30分、シルヴァスに到着。古くはムーア人が占領していた町で11世紀には人口は5万人。ヨーロッパのバクダッドと呼ばれていたそうだ。今やその面影はまるでない。 一年中温暖な気候のためだろうか、それともムーア人を祖先に持つからだろうか、ポルトガルの南部には浅黒い肌に黒髪、鳶色の瞳の人を多く見かける。私と同じくらいの年齢と思しき、現地ガイドのルチアーノさんもそんな容貌の持ち主だ。ポルト出身で色白、緑色の瞳のジョゼさん

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          雷雨の翌日にわたしは生まれた(仮)<169>

          言霊 旅をしていると曜日の感覚があまりない。町の小さな商店が軒並み閉まってるからきっと今日は日曜だな、とかなんとなく気付くけれど。日本では日曜日や祝日に開いていない洋品店や日用雑貨店などあるだろうか。旅というのは不自由さも楽しむものだと思っているから店が閉まってようと気にしないといいたいところだが、お目当ての美術館や通りすがりの素敵なお店が閉まっていると少し残念だ。もう二度とここには来ないだろうと思う場所ならなおさら。 出発までホテルの周りを少し歩く。あ、この赤いブーツ、

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