見出し画像

Here Comes the Winter

段々と寒くなって、私の苦手な冬がやって来ました。冬の街の様子や雪景色は嫌いじゃないんだけども、とにかく寒いのが嫌。そんななのに極寒のヨーロッパなんてよく行けたよなぁ💦けど、日本(というか、私の住む関東南部)の冬とは違った寒さなんだよね。湿度のせいかも知れない。

そんなわけで少しでも温かく過ごすためにマフラーや帽子でも編もうかと久しぶりに編針を引っぱり出したんだけど、毛糸はほとんど処分(売ったりあげたり)してしまった。一生編み切れないくらい(部屋が毛糸だらけレベル)持ってたんだけどね。なので今日、でっかい手芸店の毛糸売り場に行ったら私が編み物に夢中だった頃より随分と値上がりしていてびっくり。私は輸入の毛糸が好きってのもあり、円安が憎い。まぁ、フランス製、イタリア製の毛糸は元々高いんだけども。

編み物ってのは趣味だから、気に入らない毛糸で作るのは嫌だ。お、これいいじゃん!ってのがあったんだけど、1玉2.000円、帽子を編むなら3玉くらい必要だ。2玉でも行けそうな気もしたけど、編んでる途中で足りなくなって、買い足しに行ったら売り切れだったら悲しい。編んでるものを放置するか解いて別のものに使うかしないといけないし。今、家に戻って来てやっぱりケチらずに買えばよかったと後悔しているという。今度店に行ったら3玉買う。売れ残っててくれ!

これね、自論なんだけども。手芸に限らずどんな趣味でも初めて何かをやってみようかな?って時には道具や材料のお金は惜しまない方がいい。勿論、財布と相談してってことにはなるけど、使いづらかったら(安物にありがち)結局買い直すことになるし、第一やる気が半減するしね。こんなに扱いにくいならもうやりたくないわ💦って。何も高いものが自分にとっていいもの、扱いやすいものとは限らないけど、100円ショップの編針と、ちゃんとした1000円~の編針は全然違うから。数百円多く出して快適さが得られるなら初めからそっちを買った方が得だ。それに、自分好みじゃない材料で作っても楽しくないよ。大概の場合、編み物をする=身に着けるものを作る ってことだしね。繰り返すけど、100円ショップのやワゴンセール用に売られてるものでも自分が気に入ればいい。しかし、初めて編み物をやってみたいという方には私は勧めない。往々にして編みづらいんだな、あれ。ああいうのはむしろ、用途別に使い分ける(これを作るなら、こんな毛糸がいいとか分かる)ことが出来る、少々慣れてきた人向けだと思ってる。
最初だからまず安い道具と材料を、って考えも否定しないけどね。もしやってみて楽しかったら徐々にいい道具や好きな毛糸を揃えようってのも一理ある。迂闊にのっけから高いもの買っちゃって、やっぱり面白くないや~ってなったら無駄になっちゃうじゃんってのも分かるしね。

私は小4のとき、学校で手芸クラブに入ってた。手芸、といっても実質、編み物クラブだった。で、母に毛糸と編み針買ってと頼んだら、超絶編みにくいプラスチック製の棒針(めちゃ滑りやすくて編みにくい)と、昭和時代のお年寄りの家にあるこたつ掛けのような色(かなり灰色強めの赤紫)の毛糸を買って来た。買ってもらえるだけいいだろ!贅沢言うな!と言われそうだけど、それはおいといてだね。とにかくテンション上がらないのよ。周りの子たちは可愛い色の毛糸で編んでるし。こんな色のマフラーなんて絶対に巻きたくないよ~って悲しくなりながら編んでた。しかも下手くそだから編み目がめちゃくちゃで。うん……やっぱりずぶの初心者は粗が目立つような糸(単色でストレート……ストレートってのは撚りが一定の太さの普通の毛糸ね)で編まない方がいいと思う。まぁ、いきなりモヘアとか編みづらくて失敗したら超絶解きにくいやつもどうかと思うけどね💦けどまぁ、自分が気に入った糸で編むのが一番よ。

結局、手芸クラブで編んだマフラーは挫折して完成しなかった。あれがもうちょっと可愛い毛糸で、編みやすい木製の針だったら頑張ったんじゃないかな。

そんなこんなで編み物には興味あったんだけども、トラウマ?からか何十年も封印してた。そんな私がもう一度やってみたい!って思ったきっかけってのがね、34歳の頃ウィーンで見つけた毛糸なんだわ(この記事には関係ないけど、それが現時点での最後の海外旅行だ)。ヘッダー画像にあるのがそれ。画家の作品をモチーフにしてる毛糸をいくつも出してるドイツのブランド。変な色のつまらない毛糸しか知らなかった私にとって運命の出会いだったね。編み方なんてロクに分からない、覚えてないから帰国間際に本屋に寄って編み物の本を買ったよ。まぁ、ネットを見れば初心者向けのサイトもあるんだけどさ、「編み物再開しようか記念」に買ったの。しかしドイツ語なのであまり読めず、掲載されてる素晴らしい作品を眺めてはため息をつくだったという(まだその本は持ってる)。

この毛糸は靴下を編むためのもので、ご覧の通りめちゃ細い。だから編むのには根気がいるんだけども編んでて楽しいんだわ。次々と飛び出す変化のある色が棒針の上を滑るのが心地よくて。

うん、やっぱり初心者ほどちゃんとしたもの、自分が気に入るようなものを選んだ方がいいと思う。ウィーン旅行から数年後、何故か(?)登山をすることになったんだけども、その時も自分が気に入ったウェアや道具を買った。尤も、登山ってのは命がけなので編み物とは少し訳が違うけどね。機能性が一番優先されなくてはいけない。けど、機能良しでデザインや色も自分好みならいうことなし、完璧。

登山はもう、10年していない。登山ウェアは専らこんな寒い日の部屋着になっている。さて、カッコいい登山服を着て編み物を再開しようか。