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高齢者の下肢筋力 シンプル評価

こんにちは!さっとんです。
あっとゆう間に11月も中頃ですね!職場で朝のトレーニングを継続し、体脂肪率と日々格闘している今日この頃です。目指せ11%!(現在12%)

話がずれてすいません。
今回は高齢者の下肢筋力のシンプル評価をお伝えしたいと思います。

前回の歩行評価の記事はこちらです。

皆様は高齢者の下肢筋力はどのように評価していますか?それぞれ色々な評価の仕方があると思います!

私は細かいことを考えすぎて(特に初期評価)、結局必要な情報を整理できないことが多くあります。

そしていきなり個別の筋を評価すると、測定肢位も色々変わるし、声かけも多くなり混乱させてしまう可能性もあります。

あせりまくりで声も高くなって、患者様にもフィードバックで何を話しているか分からない自分がいます!(汗)

なので「もっとシンプルに評価ができるようになりたい!」と思い現在にいたります。

もしこんなお悩みの方がおられましたら、この記事で下肢の筋力評価の視点が広がるかも知れません!←今日も前置き長すぎ!

ではよろしくお願いします!

五回立ち座りテストは使える!

難しいことができない私が現在よく行っている下肢筋力評価は

「五回立ち座りテスト」です。

*記事の後半で私自身が動画でチャレンジしてますので、良ければのぞいてみて下さい(笑)

測定方法
・いる物、42㎝の椅子、ストップウォッチのみ
・腕を前で組んで、患者様が立ち上がり、座位に戻るまでを五回繰り返す
のみです!

カットオフ値
15秒以上で下肢の機能低下
 ※研究によって若干ばらつきあります。
10秒以下でQOLの向上に大きく影響する

このテストは立って、座るだけですが中々奥深いです!

・理学療法ガイドライン推奨グレードA
・下肢筋力、歩行速度、階段昇降能力、バランス能力と相関あり
・下肢筋力とQOLの相関あり

との報告があります。現在の下肢筋力と現在の動作への関連、生活の充実度を考察することができます。

そしてどこでも実施できて評価そのものがトレーニングにもなります!

働く筋群は

・股関節屈曲、伸展、外転、外旋筋力
・膝関節伸展筋力
・足関節底屈、背屈、内がえし筋力
・体幹の屈曲、伸展筋力
*いっぱいありすぎるので、筋肉名は割愛させて頂きます。

はい、でました。また漢字ばっかりやん!読みにくくてすいません。

単関節の運動は日常生活ではほとんどありません。これだけの下肢の筋肉が協力して働くことは評価と共に治療にもなります!

うまく立てずに時間がかかったり、動作が円滑でない場合は、上記の筋群に力を発揮できない要因があると仮説が立てられます。

ここから個別の評価に繋げています!
(筋肉以外の要因も、もちろんありますが)

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そもそも何故高齢者は下肢筋力が大事なの?

ADLの評価として、よく「FIM」「Barthel Index」がありますよね。
当たり前かもしれませんが、その中の項目はほとんどが下肢を必要とする動作です。

そして一日の生活の流れを考えても

・起床してベッドから立ち上がり

・トイレへ移動(歩行)

・トイレ後の下肢更衣

・整容(立位で行うこともあります)

・食事のテーブルへ移動

・下膳(移動)、食器洗い(立位)

・入浴

・その他、それぞれの様々な活動

ADLや活動面の向上に下肢の機能向上が不可欠です。
なので私は高齢者のリハビリを行う際は、優先的に下肢機能をトレーニングしています!

当たり前やん!と思われた方はすいません。

ですが、改めて生活をイメージすることでどこのトレーニングを行うか迷った際は一つ選択肢が広がればと思います!

最後に

えらそうなことを書いてきましたが、最後に私が「五回立ち座りテスト」を実践します!

約9秒ですので上記のカットオフ値を何とか、クリアしています!私のQOLも数値からも充実しているみたいです(笑)

客観的な指標として最終的には10秒以内を目指してトレーニングしていくのが目標値となりそうですね!
15秒以内でも「十分足の筋力がありますよ!」と前向きなフィードバックができます!

ですが「機能低下が大きい患者様にはこんな立ち上がり方無理だよ!」と思われた方は安心して下さい。

立ち上がり動作時に上肢での補助を許可した変法でも再検査信頼性あり

と報告があります。手すりや平行棒を把持して行っても良いです!

何か普段のリハビリやケアの参考になると嬉しいです。
最後までお読み頂き、本当にありがとうございます!

高齢者のパフォーマンスアップを今後もお手伝いしていきます!

参考文献
・新 徒手検査法 原著第9版
・理学療法ガイドライン 第1版(2011年)
・坂本裕太 5回立ち上がりテストにおけるQuality of Life低下のカットオフ値 介護予防事業参加者を対象とした横断研究による検証

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