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お茶と茶団子 | 描写練習

 今日のティータイムは緑茶と茶団子だった。いいとこの緑茶と、いいとこの茶団子だ。

 京都の飴工房 [株式会社岩井製菓]さんの、「宇治土産集合ギフト Get smile宇治だョ!おみやげ集合ギフト~お土産 密にしました~」という宇治土産詰め合わせパックの商品の一部だった。

 ……確実に名前で損している。まずネタが古いし、ひとに勧めるのはちょっと恥ずかしい。長いのもマイナスポイントだ、打つ手間を考えてほしい。(これはコピペしたが)

 でもまあ、これは描写練習であってレビューではないので、この話はこの辺にしておく。

 いいお茶はいい。世の中の大抵のものは値段が高いほどいいとは限らないが、お茶と蜂蜜は値段と質が素直に比例しているように思う。
 母がこだわって入れたお茶を一口含む。
 いい茶葉独特のやさしい苦味と薫りが口いっぱいに広がる。濃厚だがさっぱりとしている。あとからふんわりとした甘味が遠慮がちに顔を出してきて、やがて舌を覆いつくす。
 味覚が整い、口内が爽やかになった感覚がある。

 満を持して、茶団子を手に取った。
 普段は存在を忘れているので「好きな食べ物は?」と聞かれて「茶団子!」と答えることはほぼないが、わたしの好物トップ3のなかには入ると思う。食べるのが大抵、古くてノスタルジックな大きい寺にくっついてるお茶屋さんとか、老舗の和菓子屋さんとかなので、いい雰囲気に流されて思い出が美化されているような感覚もあるが、たぶん、それも含めての魅力だ。果たして雰囲気もへったくれもない家の居間で食べて感動するかどうかはちょっと不安だが、LEDを反射してつやつや光る深い緑色は期待させるには十分だった。
 ぱくり。小さく丸められた団子ひとつ分を、口に入れる。
 冷蔵庫に入れておいたのでひんやり冷たい。舌で潰せばなめらかに伸び、ほんのりとした甘さが味蕾を刺激する。後味にはお茶のほろ苦さをしっかりと感じた。ただのお茶の色をしただけの団子ではない、紛れもなくお茶の味がする団子だった。

 お茶と茶団子を交互に味わう。熱と冷、苦さと甘さが目まぐるしく入れ替わって飽きがこない。のんびりと時間をかけて味わう。時計の針が、チッチッと相槌を打つ。

 ……食べ終わった。すこし物足りないが、それくらいが一番美味しいのは知っている。お茶だけもう一杯おかわりして、今日のティータイムは終了だ。
 ここ最近でいちばん、贅沢な時間だった。

 それでは、ごちそうさまでした。

サポート……お金もらえるの……ひええ って感じなんですがもしサポートしたい方がいらっしゃればとてもありがたく思います👼 貯まったら同人誌とか自費出版とか、本として形にすることを考えようかと思います。