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実は迷惑!?援農最大の問題点

お金を出さなくても、農作業をタダで手伝いに来る援農ボランティア。
農家さんにとって、デメリットなんてあるのでしょうか??

実は、あるんです。

デメリットというか、「一番難しいところ」が。

ボランティアで援農へ行く人の中には、高い確率で「なにも知らないド素人」がいます。
自慢ではないですが、私自身も初めのころは「運動神経も良くない、力もない、経験もない超初心者の人」でした^^;

そんな私、援農に行き始めたころは、

「本当に役に立っているのだろうか・・・」
「そそうをやらかしたらどうしよう・・・」

と、緊張したり心配になることがよくありました。

今思うのは、その心配は、杞憂ではない、という事です(笑)
その心配事、残念ながら、なかなか的を得ていました。

例えばですが、芋ほりをするとして、
経験者であれば、手慣れているので難なくハイペースでやれるのですが
初心者は、時間がかかる上、力の使い方がわからず、芋を折ってしまったりします。私だけではなく、周りをみると、やはり本当に初めての人がいきなり農作業するのはたどたどしいものがあります。

踏んではいけないものを踏んでしまったり、わき芽を取らせたら雑で残してたり、まだ収穫レベルでないものを採ってしまったり(ロスになる)、慣れていない人は、やらかしてしまう危険は避けられません。

そうしたロスを引き受けたり、後始末をすることになるのは、農家さんです。手伝っているつもりが、手間を増やしている、という事態になるのは、
必ず想定しておかないといけないくらい普通によくあります。

もう一点問題なのは、指導そのものに時間がとられること。
その作業が初めてであるボランティアに、どのように作業するのか、最初にやり方の説明や指導が必要ですし、ボランティアのレベルによっては、作業中もそばについてフォローする必要が出てきます。

これって必ず毎回ある、という位のジレンマなんですよね。

農家さんの本音「来てもらえるのは有り難いけど、自分の作業が進まん…」
ボランティア「なんか悪いな~」
という構図 (^^;

これを解決するには大きくふたつ!

①ボランティアを見守り、フォローできる役の人がついていられること

例えば従業員のいる農場だったら、従業員の誰かが一緒に作業して見守っていたり、ベテランのボランティアさんが色々レクチャーしたり。そんな風に回っていけるといいのですが。ワンマンな農家さんだと、この問題が切実だな~~と、よく思います^^;

②1回で終わらず、通う事

不慣れでイマイチでも、農作業って単純な作業が多いので、数時間であっても何回も繰り返すことになり、1日のうちでも大分慣れてつかめてきたなーという事は大変よくあります。
農家さんが大変なのは、一番最初の「説明や指導、作業を覚えるまでの見守り」であって、慣れてきてくれたら、もう立派なプレイヤー。
両手をあげて歓迎したい・・・はず!!!

この状況って、新入りアルバイトや新入社員でも同様の話なので、わりと想像していただけるかと思います。そんなに大きく違いません^^

まとめると、援農ボランティアする人にとっては、ほんと最初の段階が一番ハードで、あとは着々と経験とスキルを身につけるごとに、楽しさが増すだけなんです。がんばろう!!

農家さんにとっては、作業の振り方や、時には受け入れを断ったり、いろいろ見極めがあるところでは~と想像します。例えば、「トマトの収穫」は色の付き具合による収穫できる実かどうかの判断や、これは正品でこれはB品などの判断がついてくるため、パターンもあり覚えるのに時間がかかります。
これに比べれば、「トマト苗の定植」はまだやりやすいですし(農家さんにもよる)、「トマトの後片付け(ひたすら抜く)」はもっと難易度が低いです。こういう簡単な作業をボランティアにまかせて、というのは、正攻法ではあると考えます。

まあ正直、全体の農家さんの中で、援農ボランティアを受け入れている農家さんの数自体がまず少ないです。契約もなく気ままにプラっとくるボランティアは、いわば「お客さん」のカテゴリーで、決して「主戦力」にはなりません。農家さんの仕事って、天候はあれど、凄く計画的なんです。やっぱりパートさんを雇って、チームとして固めるほうが、断然現場が回るのは間違いないかと思われます。

以前、「援農」でググって全国の様子をネットで見ていたときに、なるほどな~と思う事例を見つけました。

「3つの作業しかやらない宣言」東京縁農会
https://agri.mynavi.jp/2020_04_15_116138/

援農ボランティアには、割り切ってこの3つの作業しか頼まない!というルールを決めたらしいのですが、その3つの作業とは…

「雑草取り」「片付け」「マルチはがし」

はっきりいって、これぞ「人手さえあれば」「どんな人でもいい」の確かに代表格だな~~と思います。細かいこと言えば、雑草取りにも難易度ありますが。。

ただもしかしたら、「いろいろ覚えられると思ったのに、つまらなさすぎる」と思う人はいるかもしれませんね。これはボランティアしたい動機による気がします。自然に触れてたいが目的なら、問題ないと思います。

同時に農家さんも、「面白みのない作業だけまかせて、もう来なくなるんじゃないか」ともしかしたら思うかも^^;
ただ、ボランティアって意外と「責任のない仕事の方が安心する」というのがあるので、最初のうちは特に、この3つの簡単作業はアリだと思います。

つまらなく見えるこの3つの作業だって、未経験者さんにとっては「初めての刺激的な体験」で、勝手に充分楽しんでくれるものじゃないかな~と。
(まあこの辺りも、ちゃんとリンク先の記事では含めて書かれています!)


(おまけのつぶやき)

こんな状況をふまえて、私はボランティアしたい人と農家さんの間に入り、

ボランティアに興味がある人にとっては、作業のフォローやお昼ご飯シェア、送迎など、「やってみよう」のハードルが低くなるような手助けを。

農家さんにとっては、ネックな「指導に時間と労力がかかる」という部分を、こちらである程度みれるように。

コーディネート的な役割を
今年(2023年)は考えて、動きたいな~と思っています(^0^)



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