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_27. 未来について

あと1日_アートボード 1


佐塚真啓が7年ほど描き溜めた作品をまとめる
絵本『風の穴を解く』を出版するための
クラウドファンディングを開催中!
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サイト:CAMPFIRE(キャンプファイヤー)
期間:2021年4月1日〜4月29日
目標金額:100万円
https://camp-fire.jp/projects/view/392303
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それに伴い、クラウドファンディング終了までの毎日、
「〇〇について」という形で自分の事や、考えている事、思っている事を、
書いていってみようと思っています。ぜひ暇な時にでもご笑覧いただき、
クラウドファンディング、ご支援ご検討いただけたら幸いです!
よろしくお願いいたします!!


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『についてシリーズ(佐塚真啓)』
_27. 未来について
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とても近くに、
とても気持ちのいいハイキングコースがあった。
家から7分ほど歩くと、その入口に着き、
そこから木々に囲まれた道が11㎞ほど片道約4時間つづく。
「青梅丘陵ハイキングコース」と言うらしい。
青梅に引っ越してきて10年、こんな道があったなんて気が付かなかった。


つい先日、コンビニにガス料金を払いに行った。
その日はとても気持ちのいい天気で、
心地よい春の日差しと風が、僕の気持ちも持ち上げてくれていた。
桜も散って、木々の枝々を軟らかそうな若い緑色が優しく包み、
小鳥がさえずり合っていた。

コンビニを出たら無性に、もう少し歩きたくなった。
家へ向かうこの坂道をこのまま真っすぐ行ってみようかな、
そう思って歩き出した。
坂道を真っすぐ行くと公園があるのは知っていて、
そこで折り返してくるか、という心持だった。
しかし、その日は公園の先に道があるという事に気が付いた。
気が付いたら行ってみるしかない。
心地よい春の空気も僕の背中を押した。


平日の昼下がり。しかもコロナ禍。
ほとんど人がいないハイキングコースをブラブラ歩いた。
ふと、歩きながら何故だか「幸せだな」という感覚が湧いてきた。
木々が揺れ、葉っぱの隙間からの光がチラチラ揺れる。
もうここ数年、曜日の感覚はない。
定期的な収入もない。
貯金もない。
社会的な肩書もない。
未来の確約もない。
そんな、普通に考えたら不安しかない状態なのに、
なんだか不思議と幸せを感じたのだ。
平日に思い付きで、こんな適当なお散歩が出来る、
これ以上の幸せなんてないんじゃないか・・。


未来も、もう、
僕が何かを成し遂げる事も、
すごいお金持ちになる事もないだろうし、
普通にどこかの企業に就職する事もないだろう。
いわゆる豊かな生活を送れる事はない気がする。
沼を歩く様な、一歩前に足を出すごとに自分がどんな状態なのか
確認しないと進めない道を、なぜか選んでしまっているという感覚もある。
先の事なんて、本当にわからない。
2・3ヶ月先までの予定はほぼ埋まっている。
しかし、半年先の予定は、本当に真っ白。
しかもそのここ2・3ヶ月の予定もコロナによって無くなりそうだ・・。

普通に考えたら不安しかない。この10年そんな生活をしてきた。
この先も、そんな生活なんだと思う。
しかし、散歩をしながら、
こんな不安も全部ひっくるめて幸せだなと感じた。
きっと、どこか頭のネジがぶっ飛んでるのかもしれない・・。


僕がこんな生活を出来ている大きな理由は、
まわりにいる人々だと思う。本当に、それに尽きる。
助けられて生きている。感謝しかない。
そして、僕が未来を想像する時、
引き続き、まわりの人々に助けてもらっている
自分の姿しか思い浮かばない。
そんな中で少しでも何か返せる力を持ちたい・・。

春のハイキングコースをブラブラ歩きながら、
つらつらこんな事を考えていた。
気が付くと、2時間くらい歩いていた。
先はまだあるみたいだが、そろそろ折り返すかな、
と帰り道をもう2時間。計4時間ほどの幸せな散歩だった。


あと、どのくらい生きるか。
あと、どのくらいの人に出会えるか。
あと、どのくらいの作品を作れるか。
全然わからないけれど、
皆さま、これからもどうぞよろしくお願いいたします!
とにかく未来は楽しみだ!


(佐塚)20210428

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