「知ることは愛することです」
「知ることは、愛することに近いと思う」
そう言ったのは、私が大好きな女性で(ちなみにfacebookに自分の顔をアップすると半分は彼女の名前がタグづけされるくらい、顔が似ていると言われる)、彼女はかつてリクルート社の社内報「かもめ」を作っていた人だった。
私がある美容院で社内報を作りたいと思って、彼女にその極意をヒアリングさせてもらっていた時に、ぽろっと口をついて出てきた言葉だったと記憶している。
今日、なぜそれを思い出しているかというと、80人近くの方々にお話を伺った仕事の原稿を書いていたから。
誰かのエピソードを書こうと思うたびに、インタビューのテープ起こしを読んだり、その人のfacebookの投稿を遡ったり、過去に取材された記事を読み込んだりということを繰り返しています。
そして、知れば知るほど、その人のことをどんどん好きになっていって、原稿を書く時にはもうほとんど、家族や恋人や親友のことについて書くような気持ちになってる。
もちろん、ご依頼いただく原稿のタイプにもよるのだけれど、私の場合、この気持ちがとまらないくらいになるまで事前にいろいろ話を聞いて調べて構成を考えるところまでが8割。あとは一気に書き上げる。時間的には書く時間は全作業の1割から2割。というのが、多い。
読者の方から「泣きました」と言われるところは、だいたい泣きながら書いてるし、「笑いました」と言われるところは、だいたいにやにやしながら書いてる。
いろいろインプットしている時は太るけど、書き始めるとだいたい2日で1キロペースで痩せる。
これがいいと思っているわけじゃないけれど、私はこういう書き方しかできないから、毎回だいたいこうなる。
「知ることは愛すること」だと、今は私も思っている。
この仕事をしていると、愛する人がどんどん増えていくから、幸せな仕事だなって思う。
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Anjin→Apero
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