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著者とライターは何が違ったか

先日、佐藤尚之さん(通称:さとなおさん)の私塾勉強会で、『女の運命は髪で変わる』ができるまでのお話と、普段私がライターとして、どのように本に関わっているか、物理的側面、心理的側面についてお話をさせていただく機会がありました。

普段、私は「書籍ライター」として、著者さんに取材をさせていただき、そのコンテンツを一冊にまとめるお手伝いをしています。


そして、それとは別に、今回は、『女の運命は髪で変わる』という書籍を、自著として書かせていただく機会をいただきました。



勉強会でプレゼンさせていただくにあたって、過去、自分がライターとして関わった書籍、そして今回の自著について改めて振り返ってみたのですが、とくに制作時の心もちについて何か、大きな違いがあったかというと、あるような、ないような、というのが、今のところの実感です。


著者さんの本を担当させていただくときは、とにかくその著者さんを好きになりたいし、その著者さん以上にその本に愛情を持ちたいし、その著者さんの口癖やら表情やら雰囲気やらをガン見して、そのプールの中で溺れそうになりながら書くというイメージを持って書いています。なので、同時期に2冊の本を書くことはできません。


一方、自分の書籍はというと、最初はうまく自分自身に感情移入することができませんでした。なので、編集さんにご相談して、インタビュアーとしてライターさんにスタッフに入っていただきました。ライターさんに10時間の取材をしていただき、それをテープ起こししてもらい、編集さんに構成を決めていただき、私がテープ起こしをもとに原稿を書くという、通常のライターとしての仕事と同じような書き方をしてみたんですよね。

すると、だんだん「佐藤友美」という人にフォーカスがあってきて、やっと「これなら書けそう」という感じになってきました。


自分の本だから、より愛情がわくかというと、少なくても私の場合、執筆時はそうではなくて、どちらかというと、一歩引いた視点から「佐藤友美」さんやら「彼女が語る髪の話」やらを見て、一番いいところを引き出して一冊にまとめよう、という感じで書いていたように思います。この点は、普段のライターとしての仕事の仕方に近いものがありました。


今回、このお仕事をさせていただいたことで、私、根っからの裏方気質なんだなあと思いました。


今回、自分の書籍を書かせていただいたことで、今まで以上に、著者さんの気持ちに寄り添ったライターになりたいという気持ちが強くなりました。


ただ、書籍ができあがり、販促活動にうつってからは、著者さんとライターではもう、活動できる範囲が全然違うということがわかりました。これは想像を大きく超える発見の連続でした。この話はまた、いつか書きたいと思います。


『女の運命は髪で変わる』は、ありがたいことに、発売から1ヶ月ちょっとで9刷3万部と、多くの方に手にとっていただくことができています。

はじめにとおわりに、だけでもいいので、ぜひご覧いただけたら嬉しいです。

女の運命は髪で変わる(サンマーク出版)



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