「ご活躍ですね」と言われている時は、だいたい既に活躍し終わっている
今日は暑かったですね。
朝の8時45分に小学校から「息子さんがプール参加カードを忘れてきたようです。9時までに学校にカードを届けてくれませんか」という、罰ゲームのような電話がかかってきて、1日がスタートしました。
走ったよ。汗だくだよ。 当然すっぴんだよ。
プールの後、彼と一緒に歩いていた学校からの帰り道、歩道にひっくり返ってお腹を見せているセミの死骸を見つけた。
息子氏は、本当に死んでいるのか、弱っているだけなのかを確かめるべく、草でツンツンしていたけれど、そのセミはピクリとも動かなかったので、やはり死んでいたようです。
♀「セミって、地上に出てきてから1週間くらいで死んじゃうみたいだよ」
と、私が言ったら、
♂「うん、知ってる」
と、息子氏。
♀「でも、土の中に7年くらいいるんだって」
♂「うん、それも知ってる。カブトムシやクワガタみたいに、幼虫の時間が長いんだよね」
とまあ、それだけの会話だったんだけれども。
そのあと、彼が
♂「でも、その土の中での時間も、セミは生きてるからね」
とたしなめるような口調で言ったので、あ、キミも同じこと考えてたんだな、と感じた。
そう。
地上に出てきてからの時間が短いから、セミの命ははかないと考えるのは、私たちが、たまたま地上でしか生きられない人間だからだ。
地上での7日間だけが、彼らの晴れ舞台だなんて、人間が勝手に思ってるだけのことだよね。
とまあ、それもまたそれだけのことだったんだけど。
その後入ったスタバで息子とすいかフラペチーノ食べてるときに、
ふと、これって何かに似てるなと思った。
あ、あれだ。あれ。
私が「最近ご活躍ですね」と言葉をかけられるときに感じる、ちょっとした「ズレ」。
それに似てる。
例えば、仕事でいうと
テレビや雑誌、講演などで、露出が多かったりして、活動が目立っているように見えているときは、実はそれほど大したアウトプットはしていない。本人的にはまったく「活躍」している気持ちがない。
なぜなら、本当の、その仕事に対する自分的なピークはその数ヶ月から数年くらい前くらいにあるから。
「活躍」という言葉は辞書を引くと「めざましく活動していること」を指すらしいのだけれど、だとしたら、自分が一番「活躍=めざましく活動」していたのは、テレビや雑誌や講演などで話している内容について、実践検証していた、数ヶ月から数年前の時期にある。
そのときの「活躍」が実ったからこそ、いま目に見える場所に出張っているだけで。人目に触れて目立っている時は、すでに、活躍し終わっている。
だから、
めんどくさいやつみたいだけれど
「ご活躍ですね」と言われると
「あ、そんなことないです。いまは全然なんですよね。そろそろまた活躍しないとダメですよね」と答えてしまうのは、謙遜しているわけではなく、本心です。
そういう意味では、今月はずっと引きこもって、一心不乱に「活躍」していました。
んでは、また。
あと、息子。画用紙のプールカード、びしょびしょの水着と一緒にプールバッグに入れるのやめれ。
[本日のさとゆみ]60.4k
執筆 11時間
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