食べ物を染色する実験〜染色と漢方と食べ物の境目のお話〜
最近、漢方に染色に発酵に、いろんなことをやっているので、何屋さん?と思われていますが、いろんなことを暮らしに取り入れるメリットは全てがホリスティクにつながっていくこと。わたしは何が得意ということもなく、何やでもなく、職人にはなれないけれど、物事を俯瞰して編集する作業が好きなんだと思う。
さて、染色と漢方と食べ物がつながった時のお話。うちの庭にある枇杷の葉で染色をしていたのですが、ふと、きれいだなあ〜、マッシュポテトに入れてみようかなあ、と思い立ったのです。かわいいピンクのポテトになりました。
奈良晒しの布巾(枇杷と黄檗の染色)
漢方薬と染色
これ、実はハリオの漢方薬煎じ器なんです。時間と温度調整ができるので、1時間くらい火を気にせずグツグツできて便利。染色にも活用してます。紫根でマスクを染めてるところ。漢方と染色は煮出すプロセスも似てるんです。
卵を染める
だんだん、いろんなものを染めたくなってきます。イースターエッグは青色に染めるんですかね。漬け液も販売されているようです。けど、何が入っているかわからない液体よりも、身近にある素材でできたほうがいいですよね。
茶色は台湾、赤はフランス、黄色はインドをイメージして作りました。海外旅行に行けないので卵で世界の雰囲気を味わう(笑)どんなものができたでしょうか。
茶色(紅茶+醤油):「茶葉蛋」は昔からよく作っていたのですが、中華スパイスと紅茶と醤油で煮込む「おでん」のようなもの。普通に美味しい。
レシピ:紅茶、桂皮(シナモンでもOK)、八角、塩、醤油、花椒、ローリエ、紹興酒のつけ汁にゆで卵を漬け30分弱火で煮る。つけ汁に一晩置くと濃厚になります。八角と花椒が入ると一気に中華の香りです。5つの調味料を使うので「五香茶葉蛋」とも呼ばれます。
レシピは私がよく使っている台湾版cookpadから。
赤(枇杷+ワイン):フランスのブルゴーニュ地方の郷土料理、ウフ・アン・ムーレットにヒントを得た赤ワイン漬け。余った赤ワインソースを再利用したことから始まった習慣なんだそう。フレンチって高級なイメージがありますが、実は、固くなってしまったパンをリサイクルして食べる、Pain perdu(パン・ぺルデュ)の話を聞いた時、日本のもったいない精神に通じるものを感じました。
黄色(ターメリック):ターメリックとヨーグルトのタルタルソース+ターメリックと塩で漬け込んだザワークラウトのサラダ。いっきにオリエンタルな感じに。カレーにも合いそうです。
結論:紅茶、うこん、枇杷あたりはふつうに食品にもつかえる染料でした。
食べたくない染料:柿渋(渋い)、黄檗(苦い)、紫根(?)で染めたやつを混ぜてロシアンルーレット風にパーティーで楽しむのも面白いかも。
次は何色にしてみようか。しかし、一人でやる実験じゃないな。卵食べ過ぎ。
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