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あるもの食べるで。

「あるもの食べるで」

集落のご近所さんたちがよく言う言葉である。

「あるもの食べるで。」はつまり、言葉の通り、「あるものを食べるよ。」と言うこと。
ご近所さんたちのあるものとは、季節を通して山や畑で採れるものに始まり、味噌や梅干し、漬物やジャム、切り干し大根に干し椎茸などと保存したものも含まれる。

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ご近所さんたちのご飯の食べ方は、このあるものを中心に献立が考えられている。なので、野菜やキノコ、発酵食品や干したものが基本の献立は、それは、それはヘルシーである。

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フードマイレージ

フードマイレージ Food Mileageとは、

「食料の輸送距離 Food Mileage 」。

その食料の輸送距離から、それを運ぶためにどれだけのCO2が排出されているのかに着目する。

前に、スーパーでメキシコ産のアスパラと北海道産のアスパラが売っていた。
メキシコ産は4本で100円
北海道産4本で150円

このアスパラは、メキシコから海を渡って来ているのに、なんで近くの北海道産より安いのだろう??
栽培の仕方、、、交渉、協定、、色々とあるのかな?!
このアスパラのフードマイレージは、どれくらいなんだろう?
これを輸送するためにどれだけのCO2が排出されているのかしら?

なんてことを、メキシコ産アスパラを見ながら思う。

私はアスパラは買わずに帰った。
その日夫との食卓の話題は、はるばる海を超えてやって来たアスパラとフードマイレージの話だった。
夫は言う、「アスパラは、一度植えれば10年は毎年採れるって聞いたことあるよ。畑に植えれば?」

と言うわけで、その後私は、裏の畑にアスパラを植えたのだった。

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ご近所さんたちの、「あるもの食べるで。」が、魅力的に思う理由は、多々あるけれど、一つの魅力としてフードマイレージが圧倒的に少ないと言うこと。裏の畑で採れるもののフードマイレージは、ものの徒歩10歩で、ガソリンを使わずに食材は調達されている。
究極の地産地消をご近所さんそれぞれがしているのである。
しかも彼らにしてみれば、この暮らし方は決して新しいことではなく、昔から代々この里山の暮らし方をされている。

私も、徒歩10歩で済む食料調達の仕方ができるように、

「あるもの食べるで」がもっともっと、言えるようになりたい。


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