読書の記憶 四十九冊目 「ライ麦畑でつかまえて J・D・サリンジャー」

大学受験生だった時の話。友人達と、受験の際に提出する「自己紹介」について考えていた時のこと。S(仮名)が「愛読書の欄には『ライ麦畑でつかまえて』と書いておくといいらしい」と口にした。なぜ、と誰かが質問した。Sは「誰でも知っている『青春小説』で、やや個性的な印象をアピールできるから」と答えた。

その時、僕はまだ本書を読んでいなかったので、ああ確かに、と思った。「ライ麦畑でつかまえて」というタイトルの印象から、さわやかな青春小説だと思っていたからだ。たぶん、そこにいた他の友人達も同じように感じていたのではないかと思う。

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