もう一歩、踏み込んでみようか (1)
「もぉええ、早くお迎えが来んかなぁ。。。
こうやって、生きとっても何にもならん。。。
皆に、迷惑をかけるばかりだ。。。」
「婆(ば)さま、また、そんな憎まれ口叩くんだったら、帰るよ。」
私は、傍らに立つ妻に目配せして、立ち上がった。
妻は、「じゃあ、お義母さん、明日、また来るね。」と言って、カーテンに手を掛けた。
私は、それ以上口を開くことなく、病室を後にした。
妻の運転する車の助手席で、「アレやられると、嫌になっちゃうよな。」とぼやいた。
「ねっ。気合を入れて、リハビリに