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インターネット

 世界経済フォーラムが毎年発行している「グローバルリスク」というレポートがあります。毎年発表されており、発行年からの2年後および10年後に世界で問題となるトピックを上位10点予想しているのですが、数年前から「サイバーインセキュリティ」のリスクが上昇してきています。これはインターネット空間における懸念で、コンピューターウィルス、フィッシング、ランサムウェア、フェイクニュースなど、テクノロジーを悪用し他人の情報を盗んだり、故意に危害を加えようとするものです。便利で楽しいインターネットが普及するのは当然ですが、普及規模が拡大するにつれ負の面も大きくなっていきます。悪いアイデアを考えて実行に移す人が必ずいます。犯罪がなくならないのと同じですね。
 そのようなインターネット空間に、何の対策もせず子供を放り出すのは危険と思われるでしょう。ではどうするべきか。
 無暗にインターネットを禁止すると、子供は隠れて使います。それよりも大人が見えている場所で、子供に使わせることが良いかも知れません。実際我が家では子供が高校生ぐらいまで、パッドやスマホは親が見ている場所で使っていました。何を見ているのかはわかりません。時々画面を見ながらフフッと笑っている時があり、気にはなりますが、何を見ているのかはある意味プライバシーですので、そこには干渉しません。ネットがつながらないなどの問題があると親を頼ります。親の前で使わせることで信頼関係が存在し疑心はなかったように思います。平屋の狭い家だから実現できたことですので、大きい家に住んでいる場合は難しいかもしれません。
 昔インベーダーゲームなどが出現した頃、ゲームセンターは不良のたまり場と言われ子供の出入りが禁止されていました。喫茶店なども同じ文脈で使われていたような気がします。今ではそんなことなく、ゲームセンターでUFOキャッチャーをしている子供のグループを見かけます。ファミレスなどに子供だけで行く場合もありますね。そもそも、大人がやっていいものを子供がやっていけない、という道理はないと思います。
 不意に広告が出てアダルトサイトや、課金のあるサイトなどに飛んでしまうのは、もはやしょうがない事だと思います。そのようなサイトにはフィッシングの危険が潜んでいますから、リスクがあることを説明して即座に閉じるように教えます。子供が見ているサイトを大人が評価するのは、子供が最も嫌う行為です。たとえ目についたとしても、大らかな心で対応したいものです。日本は今、気に入らない人へのバッシングなど不寛容な空気が蔓延しています。寛容に扱ってもらうことで、他人への寛容さを学ぶ場合もありますので。

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