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Agingの投資家集団、KIZOO Technology Venturesについて

こんにちは、平野です!今回はAging領域を重点的に投資しているベンチャーキャピタルであるKIZOO Technology Venturesについて取り上げていきたいと思います。

Kizoo Technology Venturesとは

Kizoo Technology VenturesはSeed投資を行うベンチャーキャピタルで、Michael Greve氏が2008年に設立しました。Michael Greve氏は、WEB.DEやlastminute.deなどドイツのIT業界の起業で成功した人物です。

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VC自体の拠点もドイツにあり、設立当初はIT業界に投資をしていました。しかし、現在では新規投資の100%をAging領域に投資しています。

KIZOOが投資している投資先は?

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AgeXは、多能性幹細胞由来の褐色脂肪細胞、血管前駆細胞、組織再生誘導の3つの分野で老化をターゲットにした治療薬の製品開発を進めています。KIZOOは、2017年に$10Mのfunding roundに IBS CapitalやJim Mellonなどとともに参加しました。その後2018年12月にAgeXはIPOしています。

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OISIN Biotechnologiesは老化細胞をアポトーシスさせる治療薬を開発しています。基盤技術であるSENSOlytics®は、p16遺伝子が発現している細胞を特異的にアポトーシスさせます。KIZOOは2015年のシード段階から投資をしています。

その他にもTurn.bioやElastrinなど、これまで14社に投資を行ってきました。

なぜKIZOOはAgingに投資できるのか?

一般的なベンチャーキャピタルは出資者(LP)から資金を預かり、10年間の運用を行います。ベンチャー投資はもともとリスクの大きな投資と言われていますが、やはり出資者のお金を預かっている以上、①あまりにもリスクの高いような運用はできない②10年間で結果出せるテーマに投資が絞られる、という特徴がありました。そのため、Agingのようなリスクも高く、長い時間のかかるテーマは避けられる傾向にありました。

一方でKizooは、自己資金で投資を行っていることが特徴的です(Michael 氏がIT業界で成功を収めたため、豊富な資金力があるものと思われます)。実際に、彼らのプレゼンでも"Investing from our balance sheet"が強調されています。これによって、自分たちの判断で大きなリスクをとることが可能になり、期間についてもフレキシブルな視点で考えることができるため、Agingを専門的に投資できるようになりました。

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KIZOOのこれから

KIZOOはこれからも、分子レベルや細胞レベルの治療薬を中心にAging領域に投資していく方針です。特に、今後5~7年程度で€300Mの投資を行っていく方針とのことです。

KIZOOについてさらに詳しく知りたい方は、こちらのMichael Greve氏のセミナー動画もご覧ください。






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