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#165 読書録 暇と退屈の倫理学(第5章)を読んで、わかると説明できるの深すぎる溝に気づいた話

こんにちは!けーたです。
今日は暇と退屈の倫理学の読書録投稿vol.3です。今回は「第5章暇と退屈の哲学」の1章分の読書メモです。

先日、同本における読書メモとして第3、4章をまとめて出しましたが、正直まとめにもなっていなかった。

第4章に至ってはあまりの難易度の高さに、感想は「ワカラナイコトガ、ワカッタ」レベルに留まりました。何も書く事ありません笑

どんなレベルの読書感想文を書いているのか(笑)、気になる方はこちら

という事で、「暇と退屈の倫理学」とのお付き合いは自分なりのペースでコツコツ行きたいと思います。では本の学びに触れていきます。


第5章を読んだ全体感

ここ第5章を読み切って自分なりに消化できたら、間違いなく「退屈」とは何か?何でないか?を語りたくなります。

なぜならば、退屈論の最高峰に位置するマルティン・ハイデッガーの「形而上学の根本諸概念」について解説しているからです。

この本のタイトルを見ても、中身が想像すらできません。ケイジジョウガクって読むんだねってのが精一杯です。

ただ、解説は身近な事例を使って「退屈とは何か」を説明してくれています。その為、部分、部分は本当に理解しやすいです。

ここでキーポイントになる退屈を構成する部分とは、
・引きとめ=時間がぐずついている事により引き留めが発生していること。
・空虚放置=むなしい状態に放っておかれること
・理想的時間=物事が最適にながれる時間
駅舎における理想的時間は電車が発車する直前として定義されている(待ち時間がないという事を理想とした場合)

上記の理解を深めるべく、ローカル電車を4時間駅舎で待つ状況を例に人間がどのように時間を使うかをわかりやすく説明されている。

どんな説明をされたか、前後の文脈がなく、ここで駅舎の状況を引用を行ってもあまり意味はないので、書きませんが、暇と退屈の倫理学の増補新版のP215 の説明は秀逸すぎます!是非お手に取られてください!

ここ第5章、特にP215 だけでも、立ち読みしてもらえれば、この本を買いたくなるのではないかと思います!!

とにかくこの5章では「退屈」をハイデッガーの考えを引用しこれでもかと考えたこともない切り口で説明してくれるので、わかった気になれます。

ただし、タイトルにもありますが、読んでわかったと同じように退屈を説明できるとなると、とんでもなく深い溝が見えました。

その状況を踏まえて、今日のタイトル「わかると説明できるの深すぎる溝に気づいた」話としました。まずは一緒にわかったきになりましょう!

頭に叩き込みたいフレーズ達

<引きとめ>と<空虚放置>

第五章を理解する為の要の考え方。引き留め。

これこそが、退屈を構成する1つ目の要素に他ならない。時間がのろくぐずついている。こののろい時間に<引きとめ>られている。なるほどと。

何もすることがない状態に耐えられない。これは何となくスマホを取りだしてしまう自分は体感値としてわかる。

だから、退屈と共に台頭してくる空虚放置へ落ち込まないために私たちは何かやるべき仕事を求める。

むなしい状態に放っておかれることを空虚放置とする。これはこの本を理解する為にも頭に叩き込んでおきます。

なんとなく退屈だ

このフレーズが出てきたときに、上から目線にややなってしまうが、退屈に対してMECEに考えられていると感じた。

退屈と暇を4象限として、第一形式、第二形式、そして第三形式である何となく退屈だ。でピースが埋まる。

第一形式は、何か一つが言う事をきかない。第三形式は、全てがいうことをきかない。ロジックがきれいに揃っていてこうやって論理構成をつくるのだなと構造についても参考になりました。

第一、第三形式における考え方は並列ではなく、第一形式から3形式にむけて深くなっている所についても忘れたくないので残しておく。

まとめ

ハイデッガーの考えでは、退屈には型が第一形式、第二形式、第三形式まである事が分かった。

そして、第三形式の「何となく退屈だ」が最恐プレイヤーだという事も今の自分なら理解できている。

何となく退屈であることに耐えきれなくなることにより、気ばらしのパーティーを開き、その退屈しのぎの中で発生する退屈が第二形式の退屈という構造。わかりやすい!!

どうして、こんなに深く言葉の解像度と構造を突き詰められる事ができるのか、驚きと尊敬の念しかありません。

この第5章は本当に丁寧に最初から最後まで説明されており、わかったと勘違いするに十分な丁寧な解説をみて取る事ができました。

ただ、これをヒトに説明せよ。自分の言葉で。となるとかなりハードルが上がります。

という事で、よりこの第5章の学びを自分のモノにすべく仕事の朝一のミーティングでこの構造について短く話ができるように週末考え方を反芻し続けたいと思います。

本日はここまで。改めて、誰かの選書の参考になれば幸いです。

ではでは

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