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エッセイ─美少女とコンプレックス

最近 友達のTwitterが勉強や恋愛、仕事に真剣に向き合ってるツイートばかりだったからスパム報告したワシです。

チョー個人的な性癖ですが「にははは」と笑う人が好きです。性格に裏表が無さそうで一緒に居て安心します。

でも、そういう人って全てが純粋で太陽のようにまぶしいから、その表情を直視できないんですよね。

蛾が電灯に近づきすぎて「バチン」と焼き殺されるみたいに、ワシも屈託のない笑顔に燃やされて死んでしまいます。そうなるとワシのような喪男と美少女を繋ぐものは、コンプレックスしかないと思うんですね。

ワシはコンプレックスがある人が好きです。特にその欠点に対して負い目を感じている人が好きです。

なぜなら完璧な人より、どこか抜けた人が好きなのは安心できるからです。弱い所が1箇所でもある自分の存在が許されたような気がするんです。そう思うのは、ワシが生粋のコンプレックス人間だからでしょうか?

アニメで登場する青春ものヒロインは大体何かしらのコンプレックスを抱えています。馬鹿、人見知り、メンヘラ、貧乏、消えない火傷の跡、etr

青春時代、ワシはそういったキャラクターに釘付けでした。友達からは『お前ってギャップ萌えが好きなんだ』と言われましたがそうではありません。弱い人間が強い一面を見せてもワシは何も感じません。強い人間が弱い一面を見せるから魅力なんです。

世間の喪男たちもそういう女の子に惹かる傾向にあります。表向きは、『か弱い女の子は守りたくなる』みたいな理由付けをしてますが、喪男がコンプレックスの女の子を好きになる真の理由は『コンプレックスがある女の子だから、コンプレックスだらけの自分を受け入れてくれるだろう』と夢に見ちゃうからです。
『自分なんて…』と卑下してしまう子に『そんなことないよ』と言って喪男たちは接近するんです。絶望的な世界で生きている少女は、差し伸べられた光があれば、たとえそれがどんなものであれ、手を伸ばして掴みたくなるものです。希望という光に彼女たちは狂わされてしまうんです。

男は誰だってヒーローになりたいと願うものです。誰かを救い、感謝されて、かっこいい姿を見せたいものです。しかしワシは救うより救われることの方が多い人間です。だからヒーローに慣れる機会なんてほとんどありません。そんな喪男でもヒーローになれるのが欠点を抱えた女の子の前なんです。

異世界転生小説も、この例に属していると思います。主人公が最初に仲間にするヒロインはエルフの女の子が多いです。それも奴隷として人身売買に掛けられている少女です。普通の美少女のエルフではダメなんです。それだと喪男である自分が相手にされる理由が見つかりません。

成人したエルフの女性は精神的にも大人で、目の前の問題に対して一人で対処することができます。あるいはその美貌から周りに救いを求めることができるでしょう。喪男は自分に欠点だと思える所はありますが、長所だと思えるところはありません。つまり、その聖人エルフに選ばれるということは、彼女の周りに漂う屈強な男に勝つということです。
幾千もの戦いに敗れた喪男にとって、戦は大の苦手です。自分の無力さを実感してしまうのでは誰かと勝負することは避けなければいけません。

そんな喪男たちにとって、絶対に勝てる戦いというのが、”奴隷エルフ”です。

彼女らは自分にとって絶対に脅威にならない存在であり、誰よりも早く救いの手を差し伸べることで他の男たちとの勝負にも勝てる存在です。そして顧客と商品という絶対関係が根底にはあるので精神的にビビる必要もありません。

少女の欠点で喪男たちは自らの欠点を打ち消し、自信に満ち溢れたヒーローの姿へと変身を遂げるです。優しさだけで誰かを救えるなんて楽なものです。優しさ努力しなくても手に入れられる能力です。努力嫌いな喪男にとって、優しさは唯一武器であり、それが通用するのが奴隷エルフだけなんです。

三次元で、コンプレックスまみれで、にははは、汚い歯並びを見せて笑う人が居たら、是非お友達になってみたいものです。

じゃあ、ばいちゃね。


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