思い立ったら吉日ということ
著者のことが好きで選んだ本です。アウトプットの本かと思っていたら、いい意味で裏切られました。いや、アウトプットの本には違いないです。
まあ、読んでみてのお楽しみです。
やりたいことがあって、もやもやしている人向けです。喉元まで出かかってるけど、やりたいことがわからない。そんな人にもおすすめな一冊です。
内容と、感想におつきあいください。
「PDCA」では遅い、やるなら「iOIF」
いわゆる「PDCA」では遅いと著者はいいます。普通なにかをやるときは、計画から立てはじめます。「何事も準備が肝心」。しかし、そんなことではいつになっても目的地にはつきません。
最速で目的地にいきたいのなら、まずは車のエンジンを掛けて目的地方向へ走らせる。信号で停まったらカーナビを入れたらいいということです。
計画は時間の無駄。インプットは走りながらでもできます。フィードバックも大切ですが、初志貫徹は駄目。◯◯こう決めて始めたことだから…という考えは捨てて、目標達成のためはさっさと方向転換すればいい。完璧主義から適当主義にシフトすべきだというのが著者の考えです。
スモールインプット→アウトプット→走りながらインプット→フィードバック。これが「iOIF」です。
料理を覚えたいのなら
・インプットは仕事の成果ではない
・本を読んでも料理はできない
・アウトプットこそがインプット
料理を真剣に覚えたいと思うなら、まず鍋と食材を買ってきて料理を始めることです。多くの人は、まず料理の本を買おうとします。
世界の国の中で、これまで「行きたいと思った国」の名前は覚えていなくても、実際に行った国の名前は覚えているものです。それは実際にいったからにほかなりません。アウトプットが実は最大のインプットなのです。
インプットはゼロプット
学生時代に覚えた単語帳を、今テストしたら成績はどのくらいでしょう。英語を使っていなければ、忘れている単語のほうが多そうです。学生時代の勉強は忘れていても、友だちと遊んだこと・出かけた場所はよく覚えています。勉強などインプットしたことは忘れ、遊びなどアウトプットしたことを覚えているものです。
一冊の本を読んだだけでは、インプット=ゼロプットになってしまいます。読書や勉強を「するだけ」では「ただの時間の無駄」になってしまいます。
まとめプット
タイトルの「99.9%アウトプットをしなさい」というのはつまり、インプットを0.1%で始めろということです。
「いつかできることは、すべて今日でもできる」
モンテーニュ(フランスの哲学者)
準備は最小限で始めることです。いつかできることなら、今日でもできる。やってみてできなければ、インプットや修正をしていけばいい。その行動自体が、本当のインプットになります。
一昔前は、何事にも計画や準備が必要だったかもしれません。しかし、現在は情報がいくらでも手に入ります。逆に余計な情報に惑わされることもありそうです。たとえば、副業をやろう・ブログを始めようなどと考えても、なかなか手につかないことがあります。成功するノウハウ・失敗談は、探しだし始めるときりがありません。
これだけ情報があるのであれば、まずやったほうが早いということです。わからないことが出てきてから答えを探すほうが、効率が良いといえます。
「未来を作るのは過去ではない、未来を作るのは今だ」とりあえずなにごとも「思い立ったが吉日」だということです。
金川顕教『仕事と人生を激変させるなら99.9%アウトプットを先にしなさい』SBクリエイティブ、2018年
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